2018年9月に経営破綻しスタジオが閉鎖されたTelltale Gamesは、一部の資産を引き受けた新しい会社LCG Entertainmentによって復活しようとしています。
Polygonの報告によると、LCG Entertainmentはジェイミー・オッティリー氏とブライアン・ワドル氏が率いる会社で、二人は元のTelltale Gamesには関与していません。
オッティリー氏はそのキャリアの大半をモバイルゲームに費やしてきた経歴を持ち、ワドル氏はゲームエンジンであるHavokの販売やマーケティングに長年携わってきました。
Telltale Gamesはエピソード形式のアドベンチャーゲームを特徴としたスタジオで、「ウォーキング・デッド」「ボーダーランズ」「ゲーム・オブ・スローンズ」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「マインクラフト」など数多くのゲームや映画、テレビ番組を原作とした作品を制作していました。
しかし会社は次第に管理が行き届かないレベルのプロジェクトを抱えるようになり、昨年の9月に経営破綻し、250人以上が解雇されました。
現在元の幹部に対する集団訴訟が進行中ですが、これはLCG Entertainmentには影響しません。
オッティリー氏によると6か月以上にわたる交渉の結果、Telltale Gamesの保有していたいくつかの版権についてLCG Entertainmentが獲得、管理することになりました。
人気作品であった「ウォーキング・デッド」については元の権利者であるSkyboundに戻り、Telltale Gamesが発売を計画していた「ストレンジャー・シングス」の権利はNetflixに戻されています。
オッティリー氏は今回のTelltale Gamesの資産購入と新しい会社の立ち上げについて、アドベンチャーゲームの将来を信じていることが購入のきっかけになったと話しています。
私たちは物語を伝えるゲームが好きです。私たちの業界には物語主導のゲームを専門とする会社が必要だと思います。
オッティリー氏はこれからの会社の運営方針についても触れ、少なくとも今後6か月間は小規模な体制で作業を行い、アニメーションやモーションキャプチャーなどのいくつかの作業を外部に委託することで、Telltale Gamesが犯した過ちを繰り返さないよう適切な運営をしていくと述べました。
またオッティリー氏はTelltale Gamesについて、「彼らは素晴らしい仕事をしましたが、それが終わってしまったのは残念なことです」と述べ、今後発売されるゲームがTelltale Gamesに倣いエピソード形式になるだろうと付け加えました。
LCG Entertainmentが現在手にしているTelltale Gamesのゲーム版権には「The Wolf Within Us」「Batman」「Puzzle Agent」などがあり、この一部については新しいゲームとして継続される可能性があります。
「The Wolf Within Us」については続編の計画がありながらもスタジオが閉鎖してしまったことでキャンセルされており、ファンにとって今回の“Telltale Games復活”の動きは目が離せないものとなりそうです。
Source:Polygon