NASAの探査機「オシリス・レックス (OSIRIS-REx)」が20日、小惑星「ベンヌ」に着陸し、ロボットアームを使ったサンプル採取を行いました。
2016年9月に打ち上げられたオシリス・レックスは、日本の「はやぶさ」と同様、月以外の天体からのサンプルリターンを目的とした探査機で、2018年の12月にベンヌに到達して以降、着陸の機会を待っていました。
ベンヌは地球から3億2100万キロメートル以上離れた場所にあり、そのサンプルには太陽系が形成された数十億年前の記憶が封じ込められています。
NASAの科学ミッション局の副管理者であるトーマス・ザブーケン氏は、「ベンヌのような原始的な岩石は太陽系の歴史全体を目撃している」と説明し、オシリス・レックスのサンプル採取を、「信じられないほどの偉業だ」と称賛しています。
The back-away burn is complete 🛑✅ I’m now moving to a safe distance away from Bennu. pic.twitter.com/bXk2ufSneS
— NASA’s OSIRIS-REx (@OSIRISREx) October 20, 2020
オシリス・レックスは、「タッチ・アンド・ゴー」と名付けられたミッションで、「ナイチンゲール」と呼ばれる収集サイトに赴き、窒素ガスを噴射する装置を取り付けたロボットアームを使って塵や小石を採取しました。
リアルタイムデータから、ロボットアームが正常に作動しサンプルを収集できたことは確認されていますが、正確な量については今後の分析を待つ必要があります。
ミッションチームは最低でも60グラムのサンプルを取得したいと考えています。
首尾よく採取が行われていれば、オシリス・レックスとサンプルは、2021年の3月にベンヌを離れます。
また今回得られたサンプルが少ない場合、2021年の1月12日に、新たなタッチ・アンド・ゴーミッションが行われます。
サンプルは2023年の9月24日に、ユタ州の砂漠にパラシュートで降下する予定となっています。
サンプルが戻れば「はやぶさ」以来の偉業になるな
サンプルから何が出てくるか楽しみだねー
Reference: NASA