今年後半にサービスが開始されるGoogleのゲームストリーミングサービス「Stadia」ですが、先日のRedditでのAMA(Ask Me Anything――質問があれば何でも聞いて)スレッドに登場した担当者によると、StadiaはXbox Game Passのような月額遊び放題のサービスではないことがわかりました。
Stadiaには2つのサービスプランがあることが発表されていて、そのうちの一つが“Stadia Pro”と呼ばれるものです。
これは月額9.99ドルで提供され、画質は4K、HDR、60fps、5.1chに対応し、今年11月からのサービス開始時にいち早くStadiaを利用したゲームプレイができるプランです。
また2020年には無料プランである“Stadia Base”が提供され、Proを購読していないプレイヤーは必然的にこちらを選択することになります。
今回のAMAスレッドでは、特に先日、6月6日に発表されたStadiaの最新情報を紹介する映像の内容についての質問が相次ぎました。
Googleは動画の中で、Stadiaで利用できるコントローラーやStadia Proの利用券、Destiny 2の全コンテンツなどを含めたセット、「Founder’s Edition」を129ドルで販売することを発表しています。
Stadia Connect 6.6.2019 – Pricing, Game Reveals, Launch Info & More
一見するとこれを購入することで11月のサービス開始時にはStadiaがプレイでき、またいくつものゲームを追加料金なしで遊べると考えてしまいます。
しかしAMAで質問に答えたGoogleの製品担当ディレクター、Andrey Doronichev氏によると、Stadiaではどの購読プランでも遊び放題にはならず、プレイヤーは一つずつゲームを購入する必要があるということです。
Doronichev氏はビデオストリーミングサービスのNetflixを引き合いに出し、「Stadia ProはNetflix for Gamesではない」と述べ、たとえStadia Proの月額料金を払っていても無料のゲームライブラリにアクセスできるわけではないとしました。
この回答にはがっかりする人もいたようで、Xbox Game Passのような、月額でライブラリのゲームを遊び放題にするサービスと比較する向きもありました。
Doronichev氏によると、月に1本以上のフリーゲームは提供され、最初のゲームはDestiny 2になるとのことです。
またサービス開始時からではないものの、XboxやPlayStationでおなじみの、実績、トロフィーシステムを搭載する予定であることも付け加えています。
混沌としたゲーム業界に先進のストリーミング技術を引っ提げ登場したStadiaですが、今回のAMAの回答内容からすると、人によってはそんなに急ぐ必要はないのではないか、という印象がぬぐい切れない感じがします。
また2020年に始まる無料のStadia Baseは、Proと比較しても、映像が4Kではなく1080pになり、5.1chがステレオサウンドに変わるくらいの違いしかありません。
GoogleによるとPro版の4K映像を可能にするには35Mbps程度の通信速度が必要とのことで、プレイヤーの環境によっては高いハードルとなる場合もあります。
日本での展開はいまだ未定となっていますが、サービス開始の際には今一度プランについて吟味する必要があるかもしれません。
Source:Reddit