2019年10月発売予定のObsidianの新作シングルRPG「The Outer Worlds」の内容が少しずつ明らかになってきています。
Falloutシリーズに特徴的だったコンパニオンとのロマンスが今作には含まれていないことなども含め、開発者の発言から、現時点で判明しているゲームの特徴をいくつかまとめてみました。
序盤から自由度を重視
主人公は銀河の最果てにあるコロニー「Halcyon」にハイバネーション(冷凍睡眠・コールドスリープ)でやってきます。
ObsidianのゲームディレクターLeonard Boyarsky氏は、この世界では通常の人間は10年以上のハイバネーションには耐えられない設定であると述べつつも、主人公はこの星に到着するまで70年もの間冬眠していたと明かしました。
普通の人間ならば死んでしまう長期間の冬眠は、ある科学者によって可能になります。
冬眠ポッドの外で主人公に話しかける謎の男。おそらく彼が長期の冬眠に関係している。
コロニーには他の冷凍されたままの入植者が存在していて、主人公は彼らの解凍を手助けするために行動することになります。(助けない、という選択をとることもできます)
Boyarsky氏はゲームの序盤からプレイヤーに自由な選択肢があることを強調し、科学者の属する反政府組織のために働くこともできれば、政府側につくことさえ可能だと述べます。
あなたの選択に関わらずどのようにでもゲームをプレイすることができます。あなたはヒーローにもなれるしアンチヒーローにもなれます。傭兵にもサイコパスの殺人者になることもできます。
「The Outer Worlds」はコンパニオンとのロマンスはない
Boyarsky氏は今作のNPCについて、過去作である「Fallout: New Vegas」と同じDNAを持っていると語ります。
例えば誰かと会話する際にはコンパニオンを同席させることで結果を変えることができます。
主人公の会話スキルが条件を満たしていなくても、コンパニオンが話し上手であるならばクエストが進行していく、といったパターンも用意されています。
また今作にはコンパニオンとのロマンスが含まれていません。
これについてBoyarsky氏は「プレイヤーをロールプレイさせることに集中させたかった」ことが主な理由だとしています。
開発者は過去のゲームに用意されていた恋愛要素を分析し、プレイヤーのほとんどがそれをただのミニゲームであると感じていたと結論づけ、その結果、ロールプレイを阻害するロマンス自体を削除するのが賢明であるという判断に至りました。
戦闘の行方を左右する会話スキル
ゲームプレイ動画。9分45秒あたりにV.A.T.S.に似た演出がある。
プレイ動画の中では、戦闘中に時間が止まったように見えるシーンがあります。
Falloutシリーズでおなじみの「V.A.T.S.」のような演出に対し、開発者は多くを語っていません。
ゲーム中には10社にわたる銃器やサプライメーカーが存在し、独特の武器を供給します。
V.A.T.S.のような演出は、多様な武器と何らかの関係があるのかもしれません。
戦闘ではコンパニオンの能力が結果に影響します。
基本的な行動については指示ができますが、それに従うかはコンパニオンの信条次第になります。
また会話スキルが戦闘に影響を与えることも明らかにされています。
通常の会話スキルには3つの選択肢――嘘をつく、威圧する、説得するの3つが存在しています。
もし主人公が“威圧する”というスキルを強化していた場合、それは戦闘においても効果を発揮する場合があります。
例えば複数のクリーチャーのうちの一匹を倒した場合、残りのクリーチャーは主人公に恐れをなして逃亡するかもしれません。
会話スキルの戦闘への適用について開発者は、ロールプレイの幅を広げることが理由であるとしています。
「The Outer Worlds」はプレイヤーをロールプレイに没頭されるための仕掛けがいくつも施されています。
開発者は特に“欠点”を重視することでキャラクターに深みを与えようとしています。
ロマンスの廃止や会話スキルの戦闘への適用など新たな試みがなされるなか、ゲームがどのように仕上がっていくのか、期待が高まります。
「The Outer Worlds」は2019年10月25日にPC、PS4、XboxOneを対象に発売予定です。
References:Obsidian Entertainment,Polygon