Obsidian EntertainmentがPC、Xbox用に開発中の「Grounded (グラウンデッド)」は、体が小さくなった主人公が、家の裏庭で昆虫と戦いながら身を守るサバイバルゲームです。
このゲームのベースには、普段は見向きもしていなかった昆虫たちが巨大なモンスターになってしまうという恐怖感が存在しています。
アリ、テントウムシ、カマキリなど多種多様な昆虫がいるなか、ひときわ目立ち、そして厄介な存在なのが、食物連鎖の頂点に位置するクモです。
ご存じのように、クモはその見た目から嫌われることの多い昆虫です。
それは架空世界の存在であっても例外ではなく、人によってはクモが登場するというだけの理由でそのゲームを敬遠することさえあります。
こうしたクモ嫌いのプレイヤーのために、Groundedには「アラクノフォビアモード (クモ恐怖症モード)」が搭載されています。
このモードの搭載には開発陣の少なくない苦労がありました。
ゲームの性質上クモの登場は避けられない
(Microsoft/Obsidian Entertainment)
Game Informerのインタビューに応じたGrounded のテクニカルディレクター、ジェリック・フローレス氏は、ゲームの開発中にクモが問題になるかもしれないという考えが浮かんだが、それがどの程度のものになるのかはわかっていなかったと明かしています。
フローレス氏や開発陣は、トレイラーを公開した後、それを見た人たちのリアクション動画をチェックしました。
そこには様々な目を見張る動きがありましたが、最も興味深かったのはクモの登場シーンでの人々の反応でした。
ゲームに登場するクモは、クモ嫌いの人にとって明らかに現実的な恐怖の対象でした。
トレイラーの公開後、ゲーム系フォーラムでは、クモ嫌いのプレイヤーが「Groundedをプレイしない宣言」をして話題になりました。
プログラマーのブライアン・マッキントッシュ氏は、クモが登場するゲームとしてスカイリムの名を挙げ、「開発チームの誰もがクモ恐怖症なわけではないが、スカイリムで巨大なクモに遭遇した場合、彼らはそれを避けていただろう」と話しました。
クモ嫌いのファンの反応は、開発チームでの話し合いに発展し、それは最終的にアラクノフォビアモードの搭載へとつながりました。
マルチプレイヤーでは設定したプレイヤーだけクモの見た目が変わる
(Microsoft/Obsidian Entertainment)
開発チームは、アラクノフォビアモードをゲームに取り入れるために多くの時間を費やしました。
ゲームの性質上、クモは恐怖の対象でなければなりません。
しかし見た目をオブラートに包むようなやり方で隠してしまうと、その目的から外れてしまう可能性がでてきます。
開発チームは人々のクモ恐怖症についてより深く理解するために研究部門を設け、反応について調査、記録していきました。
結果、人によって恐怖の引き金となるポイントが異なることがわかりました。
足が少し見えただけで恐怖する人もいれば、全体が見えなければ大丈夫という人もいました。
検討を重ねたうえで実装されたアラクノフォビアモードは、クモを通常とは異なる動きでレンダリングすることで、プレイヤーの嫌悪感を低減させています。
またマルチプレイヤーでは、このモードをクライアント側で走らせることで、グラフィックの違いがクモ嫌いの人にだけ及ぶようにしています。
Groundedでは、クモは重要なキャラクターであるため除外することはできず、クモ嫌いの人への配慮は必要な作業でした。
開発チームはこのモードを組み込むことは大変だったと認める一方で、十分な努力を払ったと評価しています。
ディレクターの一人であるアダム・ブレネケ氏は、「スカイリムのようなゲームではただクモを避ければいいが、Groundedではそうはいかない」と述べ、できるだけ多くの人にゲームをプレイしてもらうことこそ、開発者が求めているものだと強調しています。
「Grounded」は7月28日より、Xbox Game PreviewとSteamの早期アクセスで配信予定となっています。
ゲームだとわかっててもリアルだから恐怖感があるよね
スカイリムではクモのいるダンジョンを薄目で通り抜けました……
References: Game Informer