コナミヨーロッパの社長、笹生正美(さそう・まさみ)氏によると、現在コナミは“グローバルに知られているIP”に基づいたコンソール向けゲームのプロジェクトに取り組んでいます。
コナミはここ数年、コンソール向けのゲームにあまり積極的でないように思われてきました。
実際、メタルギアソリッドとそのスピンオフや遊戯王、毎年発売されているPES(ウイニングイレブン)などの有名なシリーズを除けばほとんどコンソール向けのソフトが発売されていません。
コナミは5年連続で増益を達成していますが、その内訳は主にPESとモバイルゲームの成功によるものです。
笹生氏はGamesIndustry.bizとの会話の中で、「可能な限り多くのユーザーにリーチするため、コンソールだけでなくモバイルや遊戯王カードなど複数のデバイスにIPを搭載するよう取り組んできた」と語り、新しいプラットフォームが登場してもなおハイエンドのコンソールは重要なデバイスであると強調しました。
笹生氏は、モバイル版でプレイした人がその後コンソールの同じゲームを購入する例を挙げ、コナミにとってコンソールが引き続き重要なデバイスであり、今後さらにポートフォリオを増やすことを計画していると話しました。
具体的なゲーム名は挙げられていませんが、氏は「近い将来、世界的に知られているIPとのプロジェクトに取り組む予定だ」と述べ、新しいコンソール向けゲームの計画が進んでいることを明らかにしています。
笹生氏は今年50周年を迎えるコナミの強みについて、それが各年代に合わせた新しいアイデアとIPの作成にあると語ります。
各年代に合わせて新しいアイデアとIPを作成することは私たちの遺産の一部であり、その精神がモバイルゲーム市場における当社の強さの理由の1つであると考えています。
氏はまた、「ハイエンドコンソール、アーケード、PC、プラウザゲームなどで培われた知識と経験があることが高品質のモバイルゲームの提供を可能にしている」と述べ、多くのデバイス向けにゲームを制作していることがコナミの強さであると語っています。
コナミは今年に入りヨーロッパで行われたPESや遊戯王のリーグ戦をライブ放送したり、現在東京の本社にeスポーツスタジオを建設したりしており、eスポーツの分野にも大きく力を入れ始めています。
笹生氏はスポーツが歴史的に常に変化してきたことを挙げ、eスポーツも同じように大きなエンターテインメントになると話します。
氏はeスポーツの未来について「他のスポーツと同様にeスポーツの目標は、視聴者や何百万人ものファンを獲得し、単なるビデオゲームよりも大きなエンターテイメントの巨大なソースになることです」と述べ、コナミが将来eスポーツ分野におけるリーダーになるつもりだ、と今後に向けた展望を語りました。
具体名がわからないのが残念ですが、魅力的なIPを多く持つコナミがコンソール向けにどんなゲームを出してくるのか、今後の動きに注目です。
Source:GamesIndustry.biz