メキシコ国立人類学歴史研究所(INAH)は、同国で建設が進められている「マヤトレイン」のルート上から、2000以上のマヤ時代の遺構が見つかったと報告しています。
スペイン人によるメキシコ征服以前の構造物の跡は、レーザーを照射して地形の情報を得るリモートセンシング技術「LiDAR」によって発見されました。
メキシコは2018年に、ユカタン半島の主要な観光地を通過する鉄道「マヤトレイン」の建設を国民投票によって決定し、2023年の開通に向けて急ピッチで土地の調査を行っています。
しかし地元の住民や考古学者、自然保護団体などは建設に反対しており、計画が滞りなく進むかどうかは不透明な状況です。
今回発見された大量の遺構は、マヤトレインの建設を遅らせる可能性があります。
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— INAHmx (@INAHmx) October 14, 2020
Con el empleo de tecnología LiDAR y prospección en campo, se registran áreas con monumentos arqueológicos en el municipio de Candelaria, Campeche, como parte del Proyecto @TrenMayaMX. pic.twitter.com/4j04o7yZrX
LiDARによる調査は鉄道のルートに沿って行われ、366kmの区間中に、合計2187の考古学的な遺物、遺構が見つかりました。
遺構にはマヤ時代の家の礎石や、彫刻が施された石、寺院の跡などが含まれており、そのうちの少なくとも91は、広場やピラミッドなどの大規模な建築物の土台であることが明らかになっています。
発見場所については既に知られているものもありましたが、一部は今回の調査によって初めて見つかったものです。
INAHは新たに発見された遺構について、「鉄道の建設による損傷を避けるために、特定の措置を講じる必要がある」と述べています。
マヤトレインはユカタン半島の15の地域を結ぶ全長1525kmの鉄道で、経済発展を目的とした国家プロジェクトです。
しかし建設予定地の周囲には未調査の地域が多く、遺跡の破壊や環境への影響などが懸念されています。
鉄道の建設には74億ドルの費用がかかる見込みです。
マヤトレインはジャングルを突き抜けるから建設は大変みたいだよ
まだ発見されていない貴重な遺跡が破壊されなければいいが
Reference: AP News