ウェールズで2000年以上前の金貨15枚を発見 鉄器時代のコインが大量に見つかるのは初

歴史
(Amgueddfa Cymru/Museum Wales)


ウェールズ国立博物館は、本土の北西岸に位置するアングルシー島で、2000年以上前の金貨15枚が見つかったと発表しました。

金貨は、古代ギリシャ発祥の「ステーター」と呼ばれる通貨に属するもので、詳しい分析から、紀元前60年から紀元前20年頃の鉄器時代のものであることがわかりました。

ステーターは紀元前8世紀頃からギリシャとその周辺地域で使われるようになり、主に銀貨として流通しました。

この時代のステーター金貨が大量に見つかるのは、ウェールズ全体で初めてのことです。

 

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金貨は3人の歴史愛好家が2021年7月から2022年3月にかけて見つけたもので、調査には全て金属探知機が使われました。

発見された合計15枚の金貨は、歴史的および考古学的遺物を記録している組織に送られ、その後、鉄器時代に作られたものであることが確認されました。

金貨のデザインは非常に様式的で、紀元前359年から紀元前336年まで古代マケドニアを統治していたフィリッポス2世のコインに由来しています。

表にはギリシャ神話の神アポロンの花輪と髪、裏には三角形の頭をした馬が描かれています。

 

 

このコインは現在のイングランド東部リンカンシャーで作られ、周辺に住んでいたケルト人の部族であるコリエルタビ族が保有していました。

ウェールズ博物館によると、鉄器時代のウェールズの部族は自分たちのコインを作らず、また他の部族のコインもほとんど使用しませんでした。

コリエルタビ族のステーター金貨はヨーロッパでの使用目的とは異なり、何かを買うためではなく、同盟や忠誠を示す贈り物や、あるいは神への捧げものなど、宗教的な意味合いをもつものとして使われていたと考えられています。

この時代のローマの文献には、ケルトの司祭であるドルイドとアングルシー島に関する記述が残されています。

またアングルシー島は銅の産地だったことから、コインを介した取引が行われていた可能性もあります。

アングルシー島の博物館オリエル・モンのマネージャー、イアン・ジョーンズ氏は、「この地元での発見はスリリングなニュースです。コインは国家的に重要なものであり、これらをコレクションに入れ一般に展示できることに興奮しています」と述べています。

 

 

 


 

 

しぐれ
しぐれ

コインを発見した人の1人は14年も地面を探していたそうだよ

ふうか
ふうか

金貨が買い物に使われていたわけではないのは興味深いな

 

Reference: Amgueddfa Cymru/Museum Wales