人類が初めて聞く音、NASAの探査機「インサイト」が捉えた火星の風

宇宙
Image Credit: NASA/JPL-Caltech.

NASAは11月27日に火星に着陸した探査機「インサイト」について、同機が最初の仕事として火星の風の音を観測したと発表しました。

インサイトの空気圧センサーと地震計によって観測された風は、1秒あたり5~7メートルの風速で、着陸前に観測していた地表の縞模様に沿って吹いていました。

この2つの機器はこれからロボットアームを使って展開される予定でしたが、偶然にも火星の風の音を聞くという仕事を早くもやってのけた形になります。

 

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高性能地震計SEISが捉えた火星の風の音

 

火星の風の音はインサイトの地震計であるSEIS(Seismic Experiment for Interior Structure)によって録音されました。

インサイトはこれまでの火星探査機とは違い、地上を走り回るのではなく、同じ地点に腰を据え、主に地中の動きを様々な機器を使って記録するのを目的としています。

SEISは地表に設置されると、風や温度とともに、火星で起きる地震を感知し記録することができます。

今回の風の音は、SEISが地表に設置される前に感知したものになります。

 

Sounds of Mars: NASA’s InSight Senses Martian Wind

Sounds of Mars: NASA’s InSight Senses Martian Wind

 

SEISは人間が感じることのできない小さな揺れを検出できるように設計されており、火星の薄い空気を伝わる微かな音もキャッチすることができます。

火星の風の音はボリュームを上げても聞こえないほど小さいものですが、SEISの感度がなければ、そもそも人類は火星の音を聞くことができなかったでしょう。

 

火星の音は、2020年に打ち上げ予定の「マーズ2020」によってさらに明らかになります。

2本の高性能マイクを搭載したマーズ2020は、地上の探査結果とあわせて、新鮮な火星の音も地球に送り届ける予定です。

 

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インサイトは着陸した場所の鮮明な画像も撮影しています。

 

機器を設置するための場所を調査するロボットアーム Image Credit: NASA/JPL-Caltech

 

地形の調査は2カ月から3カ月かかる見通し Image Credit: NASA/JPL-Caltech

 

NASAのインサイトのチームは、ロボットアームに搭載されたカメラで地表を慎重に調査し、この場所がミッションを行うのに適しているのかどうかを数カ月かけて判断します。

着陸後の1週間で圧力センサーの異常が見つかっていますが、エンジニアによると火星の粉塵によるものであることが判明しており、チームは今後も予期せぬトラブルが起こるのを前提にしながら着実に作業を進めていく方針です。

インサイトは火星時間の1年(687日)にわたって調査を続けます。

 

 

 


 

 

ふうか
ふうか

火星は空気が薄いから音が伝わりにくいんだ

しぐれ
しぐれ

ボリュームを上げると、かなり強い風が吹いてるように聞こえるね

 

Reference:NASA

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