今年のホリデーシーズンに発売されるソニーとマイクロソフトの次世代機に注目が集まるなか、メディアのインタビューに応じたXboxの責任者フィル・スペンサー氏は、マイクロソフトが従来のコンソール戦争よりも、クラウドの未来により関心をもっていることを明らかにしています。
スペンサー氏は技術系メディアProtocolとの会話のなかで、「ソニーと任天堂を今後の主要な競争相手とはみなしていない」と答え、クラウドのインフラを持っていないソニーや任天堂ではなく、GoogleやAmazonにどう対抗していくのかが会社にとって重要であるという認識を示しました。
スペンサー氏は、「ソニーや任天堂には非常に敬意を払っている」としつつも、彼らが自分たちのクラウドインフラを持っていないことを指摘し、今後のゲーム事業においては、(現時点でインフラを持っている)GoogleやAmazonが主要なライバルになるだろうと話しました。
またこの先ソニーや任天堂が自分たちのインフラを作ろうとするかもしれないが、マイクロソフトはこれまで長年にわたって数百億ドルをクラウドに投資してきたとして、従来のゲーム会社が、クラウドゲームという分野においてはやや外れた位置にあると付け加えています。
マイクロソフトは多くの企業を対象にAzureを使ったクラウドサービスを展開しており、ゲームでも「Project xCloud」で、Xboxのゲームをあらゆる端末でプレイできるサービスを始めています。
またGoogleも昨年、Stadiaでクラウドゲームサービスに参入し、Amazonも、AWS(Amazon Web Services)を使ったサービスを計画をしています。
スペンサー氏は、「GoogleやAmazonが世界の70億の人たちにゲームを届ける方法を探している間に、ソニーや任天堂とフォーマットをめぐって戦いたくはない」と述べたうえで、互いのシステム上で対戦を許可するクロスプレイなどの取り組みを通じて、今後もソニーや任天堂と協力していきたいと語っています。
xCloudは2019年の10月からアメリカ、イギリス、韓国でサービスが始まっていて、日本でも今年中にプレビューが開始予定となっています。
利用可能な端末は現時点ではAndroid携帯とタブレットのみですが、今後はWindows PCやその他の端末でも利用できるようになります。
またコントローラーも、ソニーのDUALSHOCKなどが随時使えるようになる予定です。
Source: Protocol