信じる?それとも信じない?エッセンシャルオイルの効果を疑わない人に共通する特徴

雑ネタ
(Cosiela B./Unsplash)

植物から作られた油である「エッセンシャルオイル」の需要は高く、多くの人が安くはない金額を投じています。

独特の香りを持つエッセンシャルオイルは、アロマテラピーにおいて、ストレスの解消やリラックス作用、集中力を高める効果などがあるとされています。

また一部の製品は、病気の予防や治療にも効果があると謳っています。

エッセンシャルオイルがもたらす効果については科学的に実証されていないとする専門家の意見もあり、どこか怪しいものであると考える人も少なくありません。

一方でエッセンシャルオイルの市場は年々拡大しており、2017年に71億6,000万ドルだった市場規模は、2022年には110億ドル規模になると予想されています。

 

米国ミシガン州立大学の心理学者チームは、エッセンシャルオイルの効果を信じる人と信じない人の間に、特定の要因が存在するのかについて実験を行っています。

研究は、意味のないものに意味を見いだそうとする考え方が、エッセンシャルオイルへの信念につながっていることを明らかにしました。

 

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デタラメを信じる傾向にある人はエッセンシャルオイルの効果を疑わない

 

(mitchf1/Pixabay)

 

ミシガン州立大学の心理学者ウィリアム・チョピク(William Chopik)氏が中心となって行った研究は、エッセンシャルオイルへの信用度と、その人のデタラメなことに対する考え方との間に密接な関係があることを突き止めています。

エッセンシャルオイルはアロマテラピーやマッサージでよく利用され、不安、自閉症、うつ病、ストレス、痛み、高血圧、さらには人間関係の問題に至るまで様々な効果があると信じられています。

アメリカでは最近一部の業者が新型コロナウイルスに有効だとする製品を販売し、米国食品医薬品局および連邦取引委員会はこれを虚偽表示であるとして警告を出しました。

チョピク氏は、「エッセンシャルオイル産業は巨大であり、また人々の間で人気があるが、その典型的な消費者がどのような人たちであるかについて調べた研究はなかった」とし、今回の調査は、心理学者や医療関係者そして業界のリーダーに役立つ洞察を提供するものだと述べています。

 

実験に参加したのは、大学とアマゾンのウェブサービスであるアマゾンメカニカルターク(Amazon Mechanical Turk)から集められた1,202人で、エッセンシャルオイルの使用歴や性格特性、そして“デタラメなことに対する受容性”について調査が行われました。

参加者の66%は現在でもエッセンシャルオイルを使用しており、ひと月に10ドルから49ドルを製品の購入に費やしていました。

また25%の人は以前にエッセンシャルオイルを使用していたものの現在は使用をやめており、その理由として、費用が高いことや製品が主張する効果を実感できなかったことなどを挙げました。

 

参加者の性格の傾向は「ビックファイブ」と呼ばれるモデルで分類されました。

ビックファイブは開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症的傾向の5つの性格の傾向を組み合わせてその人の個性を理解するものです。

最後に研究者は、参加者の「デタラメなことに対する受容性 (bullshit receptivity)」を評価しました。

(例えばフェイクニュースを本物のニュースだと信じて疑わない人は、デタラメなことも受け入れてしまう傾向があります)

 

これら全てを分析した結果、エッセンシャルオイルを使用したりその効果を信じる人たちに共通していたのは、個々の性格の違いではなく、デタラメなことに対する高いレベルの受容性であることがわかりました。

デタラメなことを信じる傾向がある人は、性格の特性にかかわらず、エッセンシャルオイルを購入しその効果について疑問を抱きませんでした。

このグループは実験のなかで、「自己実現に向かうにつれて、理解を超越した無限の共感に至る」などといった言葉をより深刻に受け止めました。

反対にこれらの文言に心動かされなかった人たちは、エッセンシャルオイルの購入や使用に否定的でした。

デタラメなことに対する受容性が高い人はそうでない人に比べ、エッセンシャルオイルの使用率が70%高く、この傾向は男性よりも女性で顕著でした。

また宗教的な信仰心を持つ人も、エッセンシャルオイルとその効果を肯定的にとらえました。

チョピク氏は結果について、「デタラメなことに対する受容性が高い人は、エッセンシャルオイルの魔法の治癒力を信じてしまう可能性がある」と述べ、このグループが、オイルの効果によって病気が治り、友情と精神的な生活を改善できると考えていたと説明しています。

 

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実験はエッセンシャルオイルの効果について調べたものではありません。

チョピク氏は、「デタラメを受け入れやすい人が、なぜエッセンシャルオイルを使用するのかについてはよくわからない」としながらも、この傾向を持つ人は、販売業者が主張する効果を信じることで、場合によってはだまされてしまう可能性があると指摘しています。

 

研究結果はPLOS Oneに掲載されました。

 


 

 

せつな
せつな

エッセンシャルオイルのなかには粗悪な品もあるとか……

しぐれ
しぐれ

エッセンシャルオイルを買うときは、香りや値段だけじゃなくて効果や生産者についても調べたほうがいいかもね

 

 

References:PsyPost