ひよこの選別はもうやめにしよう。新たな卵の販売方法

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卵は全世界で消費されるバランスのいい栄養食品です。

卵の入っていない料理を探すのは難しいですし、老若男女に好かれている食材でもあります。

しかし忘れてはならないことがあります。

 

人はそのことから目を背けたくなるので気にしないようにしていますが、卵は雌しか産むことができません

……それはつまり鶏卵において雄のひよこたちは無価値だということです。

 


 

調査によるとアメリカだけで、1年に1人約278個の卵を消費しています。

そして世界では卵の消費が増え続けています。

 

残酷な事実ですが、卵の消費が増えるその陰で雄のひよこは生まれて間もなくその生涯を閉じています。

 

これはいわば公然の秘密なようなものでした。

卵だけではなく魚や肉においてもそれは同じです――人は命を頂くことでしか生きていくことができません。

 

しかしこの悲しいプロセスをなんとかしようと立ち上がる人たちもいます。

ドイツのある会社は卵を産む前に、それが雄なのか雌なのかを判別する技術を確立しました。

 

孵化する前に判別する

 

 

毎年世界中で46億匹もの雄のひよこが、生まれてから1日で”破壊“されています。

 

鶏卵用の鶏は食用に向いていないため、種付け用の雄以外は全てが不要になります。

そしてこの事実があるからこそ毎日食卓に卵が並んでいます。

 

しかしドイツのLudger Breloh氏が中心となったプロジェクトである「Seleggt」と呼ばれるプロセスを使うことで、この残酷な選別がなくなる可能性が出てきました。

 

Seleggtは卵を保育機に入れてから9日後にセンサーによって受精しているかを確認します。

雄の胚が識別された場合それは取り除かれ、高品質の飼料として転用されます。

雌の胚が識別されれば21日目に卵は孵化します――もちろん生まれたひよこの性別は雌です。

 

Breloh氏は自社の卵ブランドを持続可能なものにするためにこの研究に取り組みました。

ドイツのスーパーマーケットRewe Groupとの4年間にわたる協力により、雌の卵に含まれるホルモンから雌雄を判定するための化学マーカーを作成しました。

 

それは98.5%もの正確性を有しています。

 

ひよこの選別をなくす取り組みを世界へ

 

 

Breloh氏はその後オランダのテクノロジー会社と提携を結び、雌雄選別ができるさらに効率的かつ衛生的な検査方法を考案しました。

 

このプロセスはレーザー光線を使うもので、卵1個あたり1秒かかります。

 

SELEGGT – a process for gender identification in the hatching egg

卵の選別方法の動画。残酷な映像は一切ありません。SELEGGT – a process for gender identification in the hatching egg

 

2018年の11月、Seleggtを使って雌だけを誕生させることに成功しました。

そして産まれた雌からできた卵は「殺さない」というラベルが貼られてスーパーマーケットの棚に並ぶことになりました。

 

このSeleggtプロセスはドイツだけでなく世界に広がっていく可能性があります。

 


 

アメリカで生産されている卵の約95%を扱っているUnited Egg Producersは次の声明を発表しています。

 

United Egg Producersと私たちの卵農家は、これまでのような雄のひよこを破壊するやり方を排除することを望んでいます。
我々はこの分野で進行中の国際的な研究が多数あることを認識しており、それらが2020年までに実行可能になることを期待しています。

 


 

直視したくない現実の裏においしい卵の存在があると思うとなんともいえない気持ちになります。

鶏卵業者の方も大変なお仕事だろうと思います。

 

Seleggtプロセスが世界に広まっていくかはまだ未知数なものがあります。

結局のところ人間はほかの命を食べているので、こうした行動が単なるエゴとみられても仕方ないという側面もあるでしょう。

 

命の尊さを考える一つのきっかけとして、ちょっと考えてみていただけるとうれしいです。

 

 

 

References:mnn,seleggt

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