愛は性差を超える!ペンギンのゲイ・カップル、共同で卵を温め始める

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Photo by Liam Quinn/Flickr

ドイツのベルリン動物園は飼育している2匹の雄のキングペンギン(オウサマペンギン)が卵を共同で育てはじめたと発表しました。

この2匹の雄のキングペンギン――スキッパーとピング――は今年の4月にハンブルクの動物園からやってきてからすぐに仲良くなり、その後ペンギンの“ゲイ・カップル”として有名になりました。

2匹の絆は性別を超えていたようで、これまでにも卵に見立てた別のもの――岩や食べ物など――を足元で暖める動きを見せていました。

飼育係は2匹の絆に何とか応えようと、別のペンギンが産んだ卵を与えてみることにしました。

(卵を2匹に盗られた形の雌のペンギンですが、彼女は過去に自分の産んだ卵を孵化させたことが一度もありませんでした)

 

 

本物の卵を託されたペンギンのゲイ・カップルは、新しい命の誕生のために力を合わせて懸命に愛情を注ぎ続けています。

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ペンギンのゲイ・カップルは珍しいものではない

 

ベルリン動物園の広報担当者であるマクシミリアン・イェーガー氏によると、2匹が育てている卵が受精しているかどうかは不明です。

卵が孵るには通常55日ほどかかります。

スキッパーとピングは7月に入ってから卵を温め始めているので、結果が出るのにはもう少し時間がかかります。

もしこの卵が孵ったならば、ひよこはベルリン動物園で初めてとなる“2匹の父親から生まれたペンギン”になります。

 


 

イェーガー氏によるとペンギンのゲイ・カップルは珍しいものではありません。

ロンドン動物園にはロニーとレジ―というゲイ・カップルが飼育されていて、2015年には放棄された卵を育て孵化させることに成功しています。

オーストラリアの水族館では、ジェンツーペンギンのスフェンとマジックの2匹の父親が雛を育てあげ、雛には2匹の名前から「ベイビースフェンジック」というあだ名がつけられました。

 

 

また1998年にはセントラルパーク動物園でヒゲペンギンのサイロとロイの雄のカップルが雛を育て上げ、この物語は子供向けの書籍に影響を与えました。

 

このように多くの雄同士のカップルの事例がありますが、これはペンギンだけに限定されたものではなく、他の動物にも見られる行動です。

2009年に発表された動物行動に関する報告によると、世界には450種もの同性カップルの例が存在していて、ペンギンはそのうちの1つであることがわかっています。

人類と密接に関係している類人猿であるボノボは同性と性的活動を行うことが知られていて、特に雌同士のペアが多く確認されています。

またバンドウイルカの研究では、雄の性的交渉の約半分が同性によるものだという結果があります。

 

なぜこんなにも多くの動物の種が同性と性的な結びつきを持つのでしょうか。

これに対する動物行動学者の意見は分かれていますが、多くの場合、お互いの強い絆と子供を共同で育てるという目的のためにカップルが成立します。

研究によると多くの種が(人間と同様に)「非生殖的な性行動」に関与していて、特にグループ内に雄よりも雌が多い場合、同性のパートナー関係が発生する確率が高いことが報告されています。

 


 

種の存続のためには子孫を絶やさず次世代に繋いでいかなくてはなりません。

今回のスキッパーとピングのカップルは、育児放棄した雌の卵を代わりに育てています。

2匹のカップルの本能からくる無私の行動は、性差を超えた愛情がコミュニティの存続にとって必要不可欠であることの証です。

 

 

 

 

References:CNN

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