絶滅したと思われていた亀が113年ぶりにガラパゴスで発見される

動物
Credit:Twitter,Marcelo Mata

絶滅していたと考えられてきたゾウガメが113年ぶりにガラパゴス諸島で発見されました。

ガラパゴス諸島の島の一つであるフェルナンディナ島で発見されたゾウガメは、動物チャンネルアニマルプラネットの番組「Extinct of Alive」のホストで生物学者のForrest Galante氏が率いるチームが番組のための調査中に発見したものです。

2月17日に発見されたこのゾウガメは、1906年の報告を最後に目撃されていませんでした。

アニマルプラネットによると、現場には亀の糞や現在でも使用されていると思われる寝床がありました。

調査チームは雑木林の中に、赤道直下の太陽の熱から逃れるようにして亀が隠れているのを発見しました。

 

エクアドルの環境大臣Marcelo Mata氏のTwitterより

 

見つかった亀は写真と動画に収められた後、亀の保護活動をしている団体であるTurtle Conservancyに送られました。

そして調査の結果、亀はメスであることが判明し、「Chelonoidis phantasticus」、または「Fernandina Tortoise(フェルナンディナゾウガメ)」と命名されました。

 

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メスのフェルナンディナゾウガメの発見はガラパゴスの生態系復活の希望

 

Turtle Conservancyは声明で、この種の標本は1906年に発見されたオスのもの1件しか存在しておらず、メスのものは一度も見たことがないと述べました。

また113年前の標本との比較から、発見されたメスの大きさが幾分小さいかもしれないことを指摘しています。

 

発見されたメスのフェルナンディナゾウガメは、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所の繁殖センター「Fausto Llerena Tortoise Center」に持ち込まれました。

センターでは現在、4,000匹のガラパゴスゾウガメを繁殖させ野生に返す活動をしています。

2012年に残念ながら世を去ったロンサムジョージ(ピンタゾウガメの最後の一匹)もここで飼育されていました。

 

センターは今回のメスの発見は、ロンサムジョージの場合と違い繁殖に関して希望があると説明します。

 

この施設は彼女の継続的な生存と健康的な食事、そして精子の保持が起こったならば子孫の誕生を確実なものにするでしょう。

 

センターは彼女の発見が、多くの健康な動物を島に戻すという目的と、適切な交配相手を探すという目的のための継続的な資金調達のきっかけなることを望んでいます。

 

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番組のホストであるGalante氏は、メスのフェルナンディナゾウガメの発見に専門家たちが大いに沸いていると語ります。

 

ロンサムジョージは絶滅の象徴でしたが、彼女(フェルナンディナゾウガメ)は野生生物の希望の象徴になることができると思います。彼女は全世界で最も珍しい亀でありガラパゴスでの発見で最大のもののうちの1つです。

 

Galante氏は、今回の発見は生物学者としての自らの最大の科学的成果でありとても誇りに思うと付け加えました。

 

 

 


 

ガラパゴス諸島には独自の進化を遂げた多くの生き物が生息しています。

その中にはロンサムジョージのように絶滅してしまった種もいました。

1つの種が地球上から消滅するというのは悲しいことですが、今回のように絶滅したと考えられていた種が再発見されることもあります。

フェルナンディナゾウガメが、絶滅の危機に瀕している生き物の代弁者として多くの人の関心を集めるようになることを願います。

 

 

 

Source:FoxNews