Xbox Game Passの利用者は、加入前に比べてたくさんのゲームで遊びまた購入していることが明らかになっています。
独立系開発者のゲームをXboxやWindowsで供給するためのプログラムであるID@Xboxのヨーロッパの責任者であるAgostino Simonetta氏は、GamesIndustry.bizが開催したイベントの中で、Xbox Game Passの加入者のプレイ動向について語っています。
Simonetta氏によると、Xbox Game Passの加入者は以前と比べて40%増しで新しいゲームをプレイしています。
Xbox Game Passは月額9.99ドルで100タイトル以上のゲームを遊び放題なサブスクリプションサービスです。
ラインナップにあるタイトルならどれでも追加のお金をかけずに遊ぶことができるので、プレイヤーの多くがこれまで試したことのないジャンルをプレイするのは当然の結果ともいえます。
しかしSimonetta氏は、彼らの多くがXbox Game Passに加入する前と比べて、新しいゲームをプレイするだけでなく実際に購入していると述べます。
サブスクリプションに参加する人はより積極的です。無料でプレイできるゲームはたくさんありますが、実際のところ彼らはストアに向かい多くのゲームを購入しています。
Xbox Game Passの加入者に対して行われたアンケートでは、91%がGame Passに入っていなかったら試さなかったであろうタイトルをプレイしたと答えました。
またマイクロソフトのデータでも似たような結果が出ており、それによるとGame Passの加入者は入る前と比べ30%増しでより多くのジャンルに挑戦していることがわかっています。
Simonetta氏はこの動きを、映画やテレビのサブスクリプションサービスと同様のものだと指摘します。
そして超大作を見た後に多くの人がドキュメンタリーやコメディに時間を費やす例を挙げ、Game Passにおいても様々なジャンルのゲームを用意することでプレイヤーのすそ野を広げることが最も大事なことだと付け加えました。
実際Xbox Game Passは、プレイヤーに多くの選択肢を与えるだけでなく、開発者――それもニッチなジャンルを作る小規模な会社にとっても有利に働いています。
Simonetta氏によると、Game Passに追加されたタイトルは他のプラットフォームでも売り上げが伸びています。
一般的に、あるタイトルがGame Passに加わるとカタログ内のすべてのゲームで平均6倍の利用増加が見込まれます。
Game Pass以外のプラットフォームでも提供されている「Afterparty」の開発者は、タイトルがGame Passに登場してから急激に他のプラットフォームでの売り上げが伸びたと明かし、「Descenders」を開発したイギリスの開発会社No More Robotsも、Game Passにタイトルが登場してから他のプラットフォームの売り上げに良い影響があったと話しています。
ゲームが溢れかえっている昨今、小規模の開発者にとって作品をプレイヤーの目の前に届けるのは至難の業です。
せっかくの自信作も存在が知られなければ元も子もありません。
Xbox Game Passのような定額サービスは、面白いゲームを世に送り出そうと奮闘している開発者と、常に次の流行を探しているゲーマーとの間をつなぐ橋渡しの役割があります。
※Xbox Game Passは(今のところ)日本では展開されていません。海外版を利用する手段もなくはないですがすべて自己責任となります。早いところ日本でも利用できるようになるといいですね。

月額1,000円程度で遊び放題……寝ている場合じゃない……!

……とりあえずこの山のような積みゲーを片付けてからにしよ?
References:gamesindustry.biz