タイトルの重要性と真の次世代機としての自負 PS5の揺るぎなき信念

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© Sony Interactive Entertainment

ソニーは17日、次世代ゲーム機「プレイステーション 5」の発売日と価格を明らかにしました。

ディスクドライブ搭載モデルとデジタルモデルの2種類に分けられた本体は共に同じ性能で、先日発表されたマイクロソフトの新しいXboxとは異なり、価格以外の差はありません。

 

「PLAYSTATION 5 SHOWCASE」では、「スパイダーマン:マイルズ・モラレス」や「ゴッド・オブ・ウォー」などのファーストパーティー製のタイトルに加え、「ファイナルファンタジー 16」や「バイオハザード ヴィレッジ」といった人気シリーズの新作も発表されました。

ソニーは歴代のプレイステーションと同様、豊富なタイトルを、ハードをけん引する重要な要素と位置づけています。

 

 

一方ライバルであるマイクロソフトは、独占タイトルを前面に押し出す戦略から、幅広いユーザー層にXboxのサービスを利用してもらう方向に舵をきっています。

先日発表された「Xbox Series X」と「Xbox Series S」はPS5とは異なり、価格だけでなく性能面でも差が存在しています。

これは、強力なマシンパワーを使った次世代ならではのタイトルを、限られたプレイヤーしか体験できないことを意味しています。

マイクロソフトは、これまでゲームに触れてこなかった層を開拓するため、月額サービスである「Xbox Game Pass」や、あらゆるデバイスでゲームをプレイできるクラウドサービス「xCloud」に力を入れています。

しかしこのような八方美人的な戦略は、コミュニティの混乱や、開発者の困惑につながるおそれもあります。

 

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PS5はゲーマーのためのハード

 

ソニーはPS5でもよそ見をせず、熱心なゲーマーに焦点を当てています。

プレイステーションのトップであるSIEのジム・ライアン氏は次世代のラインナップについて、「その背後にある考え方は、ゲーマーに確実性を与えることだ」と述べ、ゲーマーに真の次世代機を購入しているという感覚をもってもらうことが重要だと説明しました。

また、「ゲーマーは、購入したハードを数年間使用できることを求めている」と指摘し、ディスクドライブモデルとデジタルモデルが同じ性能であると明確にすることも重要な要素だと付け加えています。

 

ローンチ時のタイトルの数は、ハードの売り上げに欠かせません。

ソニーは今回、PS5でPS4タイトルをダウンロードして遊べる「PlayStation Plusコレクション」を発表しています。

既にオンラインサービス「PlayStation Plus」に加入していれば、多くのファーストパーティー製タイトルと、いくつかのサードパーティー製タイトルを楽しむことができます。

 

 

このサービスは、マイクロソフトのXbox Game Passとは根本的に性質が異なります。

Game Passはマイクロソフトのファーストパーティー製タイトルを、「発売日と同時に」プレイできます。

これは、新作の購入に毎回数十ドルを使っていたゲーマーからすれば天国のようなサービスです。

しかしソニーはこのようなやり方を採用しません。

ライアン氏は、「ゲーム開発には何百万ドル、あるいは1億ドル以上もの費用がかかる」と述べ、Game Passのようなモデルは「とても持続可能とは思えない」と指摘しました。

そして、「我々の売りは“新しいゲーム”と“素晴らしいゲーム”であり、新作タイトルをサブスクリプションモデルに入れるような道を歩むつもりはない」と強調しています。

 

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PS4はPS5が発売された後も、数年の間はサポートが約束されています。

ライアン氏は、PS4のコミュニティが「数千万人規模」であり、「今後何年にもわたって非常に重要なものになる」と明言しています。

SIEワールドワイド・スタジオのいくつかのタイトルに関してはPS4版も制作され、PS5を購入した際に無料でアップグレードされる予定です。

 

PS5は11月12日から、ディスクドライブ搭載モデルが49,980円、ディスクレスのデジタルモデルが39,980円で発売されます。

 

Reference: gamesindustry.biz