Plague Inc.の開発会社が新型ウイルス対策に25万ドルを寄付、新しいゲームモードの実装も計画中

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© 2020 Ndemic Creations

人類をウイルスに感染させることが目的のゲーム「Plague Inc.(プレイグインク)」の開発会社Ndemic Creationsは23日、現在世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスと戦うために25万ドルの寄付を行ったと発表しました。

Plague Inc.の開発者であるJames Vaughan氏はニュースリリースのなかで、寄付はPlague Inc.をプレイしている全てのプレイヤーに代わって行われたものであるとし、25万ドルは世界保健機関(WHO)と、感染症に対するワクチンの開発を支援する組織であるCEPI(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations)の2つの機関で分配されたと明らかにしました。

Vaughan氏は「(ゲームがリリースされた)8年前には、現実世界がゲームのようになり、多くのプレイヤーが実際にこの大流行を乗り越えるためにPlague Inc.を利用するようになるとは想像もしなかった」と述べたうえで、「新型コロナウイルスのワクチンを見つけることに取り組んでいるWHOとCEPIの重要な作業をサポートできることを誇りに思う」と付け加えました。

 

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寄付を受けた国連基金のCEOであるElizabeth Cousens氏は、新型コロナウイルスによるパンデミックは前例のないもので、グローバルな協力がかつてないほど重要になっていると説明し、「Ndemic Creationsの、新型コロナウイルス連帯対応基金(COVID-19 Solidarity Response Fund)への貢献にはとても感謝しており、彼らの寄付はWHOの救命活動の支援に使われる」と謝意を表しました。

CEPIのCEOであるRichard Hatchett氏はPlague Inc.を、「世界が直面している課題の認識を高めるうえで重要な役割を果たしている」と評価し、今回の寄付はワクチンの開発作業に多大な貢献をするだろうと述べました。

また今回のパンデミックについて、民間セクターが政府や慈善団体と連携しグローバルな対応を行わなければ流行を阻止することはできないとの見方を示しました。

 

Plague Inc.は、新型コロナウイルスの流行とともに注目が集まり、対策方法を学べるとして世界中でダウンロードされました。

Ndemic Creationsは先日、「Plague Inc.はあくまでゲームである」とする声明を発表しましたが、中国ではダウンロード自体が禁止される措置がとられるなど、現在でも誤解を生む状況が続いています。

 

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Ndemic CreationsはPlague Inc.に新しいゲームモードが加わることも併せて発表しています。

Ndemic Creationsは今回の寄付を通じて多くの人から、Plague Inc.に――ウイルスを撒くのではなく――アウトブレイクを止めるためのモードを入れられないかという質問を受けたことをきっかけに、現在WHOの専門家などの協力を受け新たなゲームモードの開発を行っています。

新しいゲームモードは、疾患の進行の管理と医療システムの強化のバランスをとりながら、トリアージ、隔離、社会的距離の測定、公共サービスの閉鎖といった行動をコントロールしていく内容になる予定です。

具体的なリリース日は未定ですが、アップデートは無料で提供され、情報の共有も随時行われることになっています。

 

Source: Ndemic Creations