イギリスで行われた若者を対象にしたアンケートは、ビデオゲームがリテラシー(読み書き能力)を向上させ、子供たちの創造性や社会性の獲得に良い影響を与えていることを明らかにしています。
恵まれない子供たちに読み書きの大切さを教える活動を行っている慈善団体「National Literacy Trust」は、2019年の11月から12月にかけて、4626人の若者を対象に、ビデオゲームに関する広範なアンケートを実施しました。
調査に参加したのは11~16歳までの子供たちで、彼らはビデオゲームをプレイする頻度に加え、ゲームが読書や物語の理解にどう影響を与えたのかといった、リテラシーに関連する項目についても回答しました。
ビデオゲームは子供たちの読み書き能力を向上させる
子供たちの79.4%は、ゲームに関連する文章を月に一度は読んでいます。
彼らはゲーム内の文章はもちろん、それ以外にも、「レビューやブログ」、「関連する書籍」、「ファンフィクション (二次創作)」といったものも読むようになりました。
ゲームがリテラシーの向上に役立つと答えた子供たちのうち35.3%は、ゲームをプレイすることによって、自分が良い読者になれると回答しています。
ビデオゲームは「書く機会」も増やしています。
子供たちの62.5%は、月に一度以上、ゲームに関連する文章を書いていました。
内訳は、「ゲームの脚本」、「他のプレイヤーへのアドバイス」、「ファンフィクション」、「ブログ」などがありました。
全体的な傾向として、ビデオゲームは、「男子」と「読書に消極的な子供」に最も大きな影響を与えました。
彼らは物語に没頭しゲームに関連した行動をとることで、いつの間にか読み書き能力を向上させていました。
National Literacy Trustは、「本を読まない子供が出会えなかったかもしれない世界も、ゲームを通してなら知ることができる」と指摘し、「ビデオゲームは読み書きに苦労している子供たちにとって大きなメリットがある」と述べています。
また最近のゲームがスマートフォンやタブレット端末など通してアクセスしやすくなっている点を挙げ、家族や他者との物語の共有がリテラシーの向上に良い影響を与えていると付け加えています。
現代の若者にとってゲームは、同世代だけでなく家族や社会とのつながりを得るための重要な手段になっています。
仲間内でどんな会話をしているのかという質問では、「何らかの本」に関する話題が29.4%だったのに対し、「ビデオゲーム」の話題は76.3%にも上りました。
彼らの多くが、「ビデオゲームは他者との関係を築くうえで役に立つ」と回答しています。
ゲームにはストレスを軽減する力もあるんだよねー
おすすめタイトルとしてルイージマンション、ゼルダの伝説、どうぶつの森なんかが挙げられてるね
ゲームが教育に取り入れられる日も近いかも……
References: National Literacy Trust