2019年9月に開催された国連の気候変動サミットは、多くの人や企業が、将来の地球環境について考えるきっかけとなりました。
ゲーム業界でも気候への関心は高く、大手の企業が連携し、具体的な行動を起こすための取り組みを始めています。
サミットの開催期間中に明らかにされたイニシアチブ「Playing For The Planet」は、ソニーやマイクロソフトといったプラットフォーマーだけでなく、UbisoftやNianticなど、熱心なゲームファンを抱える企業が名を連ねています。
気候変動に対抗するには、若い世代の理解と参加が欠かせません。
Playing For The Planetは、温室効果ガスの削減を通じ、世界に30億人いるゲームプレイヤーの関心を、地球環境の保護に向けようとしています。
21のゲーム企業が参加する気候変動への取り組み「Playing For The Planet」
UNEP(国連環境計画)のインガー・アンダーセン氏は、Playing For The Planetについて、「何十億もの人々の想像力をかきたてるビデオゲーム業界には、果たせる役割がある」と述べ、「私たちは、これらのゲーム会社の行動に勇気づけられている」と付け加えました。
ソニー(SIE)のジム・ライアン氏は、「プレイステーションには人々や社会に変化を促す力がある」と強調し、「この取り組みに参加できることは光栄であり、業界が気候変動に対して行動を起こすようになるのを楽しみにしている」と述べています。
ソニーの次世代機PlayStation 5は、現行のPS4よりも省電力であるとされています。
ライアン氏は、PS5のサスペンドモード(ゲーム中断機能)について、PS4と比べると約0.5W省電力であり、100万人が利用した場合、アメリカの1000世帯分の電力に相当すると説明しています。
マイクロソフトのフィル・スペンサー氏は、「気候変動は、各産業および全てのセクターに影響を与えている」と説明し、「この課題に立ち向かうために、マイクロソフトの技術は重要な役割を果たせる」と述べました。
マイクロソフトは2030年までに、サプライチェーンが排出する温室効果ガスを30%削減する目標を掲げています。
また今後製造するXboxの本体825,000台を、カーボンニュートラル製品として出荷することも明らかにしています。
スペンサー氏は、「マインクラフトの「Build a Better World」キャンペーンや、カーボンニュートラル製品は、この分野に変化をもたらす絶好の機会である」と強調しています。
Playing For The Planetに参加している企業は次の21社です。
- Creative Mobile
- E-Line Media
- Google Stadia
- Green Man Gaming
- iDreamSky
- Internet of Elephants
- Microsoft
- Niantic Inc
- Pixelberry
- Reliance Games
- Rovio
- Space Ape
- Sports Interactive
- Supercell
- Sony Interactive Entertainment
- Strange Loop
- Sybo
- Twitch
- Ubisoft
- WildWorks
- Playmob
日本の企業がソニーだけというのは少し悲しいものがある……
環境問題に取り組むゲーム企業がもっと増えていくといいね
Reference: UNEP