エジプト考古最高評議会は3日、2500年以上前に埋葬された木製の棺59基を発見したと報告しています。
密封された棺は、カイロの南にあるサッカラ遺跡で見つかり、深さ10~12メートルの3つの竪穴に積み重なった状態で埋められていました。
棺のうちの13基は、3週間前に発見されました。
その後調査を進めた結果、墓地にさらに深い竪穴があることがわかり、14基、32基と続けて棺が見つかりました。
全ての棺は密封状態で一度も荒らされた形跡がなく、時代は紀元前6~7世紀の古代エジプト末期にさかのぼるものと推定されます。
また墓からは、古代エジプトの神をかたどった木製の彫像やお守りの他に、赤いメノウやターコイズなどの宝石類も見つかっています。
Witnessed historic event this morning. The presentation of the new archeological finds #Saqqara. 59 mummies, coffins ⚰️ & artifacts. Mummy casks opened for the 1st time. Great moment for 🇪🇬, for the world 🌍 and future Tourism #Worldheritage @KhaledElEnany6 @TourismandAntiq pic.twitter.com/fxK5eLUyMk
— SweAmbEgypt (@SweAmbEgypt) October 3, 2020
発掘は2019年の8月から始まっていましたが、今年の3月下旬から約3カ月間は、新型コロナウイルスによる影響で作業がストップしていました。
今回の棺の発見は、コロナ危機以降のエジプトで、最初の考古学的成果です。
エジプト考古最高評議会の事務局長であるムスタファ・ワジリ氏は、43ヵ国の大使を集めて行った会見のなかで、「我々はこの発見に非常に満足している」と語りました。
またエジプト考古省のカレード・アル・アナニ大臣は、「この場所にはまだ棺が残されている可能性がある」と説明し、「今回の発見は、終わりではなく始まりである」と述べています。
(Credit: Ministry of Tourism and Antiquities)
(Credit: Ministry of Tourism and Antiquities)
棺は今後、2021年に開館が延期された大エジプト博物館に移され、詳しい調査が行われます。
考古学者は埋葬されている人物について、司祭か政治家、あるいは第26王朝時代の著名人グループではないかと指摘しています。
2500年たっても色がきれいに残ってるんだね
ミイラ職人の技術はすごい……
Reference: Ministry of Tourism and Antiquities