頭の中で考えた文章を機械音声にする“マインドリーディング”技術が公開される

雑ネタ
Photo by meo,Pexels

カリフォルニア大学の研究チームは、脳内の神経活動を音声信号に変える技術を作り上げたと発表しました。

これまでも主に会話に障害のある人達のためのツールとして、脳内の信号を文字や文章にするという試みが行われてきましたが限られた成功例しかありませんでした。

今回発表された技術は、脳内の信号を解析しそれを機械的な音声として発することを可能にしたものです。

さらに技術が進めば言語障害のある人にとって有益な会話ツールになるかもしれません。

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頭の中の文章を機械音声にする技術“マインドリーディング”

 

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームは脳の活動を音声言語に変換するために、慢性のてんかんで脳外科手術を受けていた5人のボランティアに参加してもらい実験を行いました。

被験者には脳の活動を記録するための電極が接続され、また会話の際にどの部位が特定の動きをするのかを測定するため舌や唇、顎、喉頭といった部分にセンサーが取り付けられました。

その後被験者は何百もの単語や文章、さらには有名な古典の物語などを読みます。

研究者は彼らの脳の活動を調べ、会話に必要な信号のパターンを選別していきました。

 

過去の研究では、脳の活動を調べるだけでは意味の通じる会話として表現することが出来ないことがわかっていました。

今回は実際に声を出すときに脳と口の周辺の器官がどのようなパターンを見せるのかに注目しています。

実験では彼らが大きな声で喋ったときに口の筋肉が動き、それに合わせて脳が特定のパターンを見せることがわかりました。

研究者は発話に必要な脳波の動きをデータ化しアルゴリズムにしていきました。

そしてアルゴリズムは1700人以上の人の協力で、より自然な会話になるよう調整されました。

 

下の動画は実際の文章と脳のデータから生成された機械音声との比較です。

Speech synthesis from neural decoding of spoken sentences

Speech synthesis from neural decoding of spoken sentences

 

聞いてみるとわかりますが、完璧とはいえないものの、抑揚やリズム感などは本物の会話そっくりです。

おそらく英語圏の人は機械音声と言えども驚きを隠せないほどの出来だと思うのではないでしょうか。

 

研究チームの一人Edward Chang教授は、この研究は初めて個人の脳活動に基づいた音声文の生成に成功したと語ります。

 

これはすでに手の届くところにある技術であり、言語障害のある患者に臨床的に実行可能な装置を作ることができるという爽快な原理の証明です。

 

研究チームはこの技術を「Mind-Reading――マインドリーディング」と呼んでいます。

 


 

マインドリーディングの技術が広まったら意図しない形で自分の考えが他人に知られてしまうのでは?そんな不安が出てきます。

しかし研究者によると、これは心を読むための完璧なマシンではありません。

あくまで人間が自発的に“喋ろう”としたときの脳と口の周辺の動きを元に機械音声を作るものです。

 

Chang教授は、マインドリーディングがコミュニケーションを取れない全ての人にとっての解決策ではないとしながらも、いくつかの発話障害を伴う病気の患者にとって可能性を広げるものだと語っています。

 


 

研究が相手の心を読むところまで進んでいないのには少し安心しますね。

マインドリーディングが会話をしたくてもできない人にとっての有益なコミュニケーションツールになることを心から願います。

 

 

Reference:BBC

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