12年の時を経ていよいよニューホライズンズが未知の天体へ

宇宙
© 2018 The Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory LLC.

2019年1月1日、NASAの無人探査機ニューホライズンズが太陽系の端を飛ぶ未知の天体ウルティマ・トゥーレに最接近します。

 

2006年の1月19日に地球を離れたニューホライズンズは、冷たく寂しい宇宙を一人旅し、2015年に冥王星の謎に迫りました。

そして追加の任務としてさらに遠くにある天体調査に向かい、今回初めて誰も見たこともない天体に接近することになります。

 

エッジワースカイパーベルトと呼ばれる無数の天体が飛び交う渦の中で、ニューホライズンズは何を見て、何を私たちに送り届けてくれるのでしょうか。

 

接近の時刻は1月1日14時33分

 

© 2018 The Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory LLC.

 

NASAのチームによると間もなくニューホライズンズの全ての電源が入れられ、接近に備えた準備が始まるとのことです。

 

2019年1月1日14時33分(日本時間)の最接近時、ニューホライズンズはウルティマ・トゥーレから3500kmの距離を秒速14kmで周回します。

白黒とカラーの写真を撮り、天体の構成情報について調査をします。

 

ニューホライズンズの主任研究員であるAlan Stern教授は興奮を隠しきれないようです。

 

これはすごいことだ!チーム全体が準備できている。探索するのが待ちきれないよ。

 


 

冥王星の探査の後、ニューホライズンズとNASAのチームは次の目標となる天体を探していました。

そして候補となったのが2014年に見つかった”2014MU69“と名付けられた天体でした。

ハッブル宇宙望遠鏡によって発見されたこの天体は、およそ直径30~45kmほどで太陽の周りを約293年で1周しています。

 

この天体の名前を公募し決まった名前が「ウルティマ・トゥーレ」でした。

これには”既知の世界を越えた究極の場所”のような意味あいがあります。

新しい地平線(New Horizons)と名付けられた探査機が次に目指す場所としてふさわしい名前がつけられました。

 

ミッションチームのKelsi Singer博士はこう話します。

 

これまでにこのような場所に行ったことがないのでどんな写真が撮れるのか予測するのは難しい。でも見つけたものに驚く準備だけはしているよ。

 

これまでの調査によるとウルティマ・トゥーレは、小さな岩石状の天体が2つ重なり合うか、くっついている可能性があります。

そしてこうした形状の天体はカイパーベルトには無数に存在している、というのが通説です。

 

しかしこの領域まで飛来しデータを地球に送った探査機はいままで存在していません。

今回のニューホライズンズとウルティマ・トゥーレとの邂逅は、太陽系の形成の謎に近づくための重要なミッションなのです。

 

ウルティマ・トゥーレは太陽系の謎につながる

 

© 2018 The Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory LLC.

 

科学者によるとウルティマ・トゥーレはたくさんの氷やほこり、そしていくつかの大きな岩で構成されています。

そして不思議な形――じゃがいもやピーナッツ状をしていると予想しています。

 

これは太陽系の始まりの時代に小さな岩の破片が、太陽の重力に引っ張られる過程で重なり合った結果です。

 

ニューホライズンズが写真を撮ることでその形状が判明することに科学者は大きな期待を寄せています。

 


 

ウルティマ・トゥーレはニューホライズンズが撮影した冥王星に比べてはるかに小さいため、カメラのファインダー内一杯に収まることはありません。

3500kmという近距離まで近づいたとしても、もしかしたら天体以外の部分を撮影する可能性があるといいます。

 

しかしチームはこれまでにハッブルが撮影した画像と、ニューホライズンズが送ってきた画像とを検証して、姿勢制御のためのデータを蓄積してきました。

 

地球からのデータがニューホライズンズに届くまでに6時間8分かかります。

二度と訪れない貴重な撮影チャンスが成功することを祈りましょう。

 


 

ニューホライズンズはウルティマ・トゥーレの情報を収集する際に常に地球にアンテナを向けていることができません。

したがって1月2日の0時28分に最初のデータを地球に届けた後は、徐々に残りを送っていくとのことです。

またデータ送信量が毎秒1000ビットしかなく、全てのデータを送信し終わるのは2020年の9月を予定しています。

 

なにしろ地球から66億キロ離れているので仕方ない部分ではありますが、どんな写真が送られてくるのか早く目にしたいものですね。

 


 

ウルティマ・トゥーレを調査した後、ニューホライズンズがどこに向かうのかはまだわかりません。

 

カイパーベルト天体の中にフライバイできる天体があればそこにいくのかもしれませんし、原子力電池が尽きるまで太陽圏の外側に向かうことも考えられます。

 

地球を遠く離れ12年以上も孤独な旅を続けたニューホライズンズ。

その地球へのメッセージを2019年最初の日に受け取ることができるのは、もしかしたらすごく幸運なことなのかもしれません。

 

2019年の1月1日14時33分。

星空の向こうの旅人に思いをはせてみませんか。

ハッピー、ニューホライズンズ!

 

 


 

 

 

しぐれ
しぐれ

もし12年も旅しなきゃならなかったらどうしようかな

せつな
せつな

私は問題ありません。ゲームと食料があれば何年でもいけます。

ふうか
ふうか

それだけ時間があればもっと強くなれそうだな!

かなで
かなで

かなでは……寝る!寝ればいつかは着くもん!

しぐれ
しぐれ

このタフさ……わたしも見倣いたい~

 


 

2019年の1月1日にウルティマ・トゥーレに最接近するニューホライズンズのお話でした。

読んでいただきありがとうございました!

 

References:NASA,BBC

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