地球上で最も古い物質を発見、隕石に含まれていた70億年前のプレソーラー粒子

宇宙
(James St.John/Flickr)

1969年にオーストラリアで発見された「マーチソン隕石」には、太陽や地球よりも古い宇宙の記憶が眠っています。

隕石には過去の調査で「プレソーラー粒子」と呼ばれる、太陽が形成される以前に作られた物質が含まれていることがわかっています。

1990年代に科学者たちはその物質の年齢を知ろうと研究を重ねてきましたが、当時の技術や施設ではそれを特定することができませんでした。

今回シカゴにあるフィールド自然史博物館の研究チームが改めて隕石の調査をした結果、そこに含まれているプレソーラー粒子の年齢が地球や太陽よりも古いことが明らかになりました。

これは現時点で地球に存在している最も古い物質です。

 

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プレソーラー粒子は星が形成されていた時代を知るヒントにつながる

 

プレソーラー粒子はとても小さく発見されることは稀 (Janaína N. Ávila)

 

シカゴ大学の宇宙化学の専門家フィリップ・ヘック氏たちのチームは、マーチソン隕石の破片を砕くことから始めました。

ペースト状になるまで砕かれた隕石の破片が酸に溶かされると、プレソーラー粒子だけが残ります。

プレソーラー粒子は長い間宇宙を彷徨ってきたため、高エネルギーの放射線である宇宙線の影響を蓄積しています。

宇宙線は粒子に作用し、年代を特定するための原子である「ヘリウム3」と「ネオン21」の痕跡を残します。

研究チームはプレソーラー粒子に残っているこの2つの物質の年代を調べることで、元々の粒子がいつの時代に生まれたものなのかを特定しようと試みました。

その結果、走査型電子顕微鏡、二次イオン質量分析、希ガス質量分析といった手法を使って分析された40個のプレソーラー粒子の年齢は、地球や太陽よりも古く、ほとんどが46~49億年、一部に関しては55~70億年以上も前のものであることがわかりました。

研究を主導したヘック氏は、「マーチソン隕石に含まれていたプレソーラー粒子は、これまでに見つかった最も古い物質であり、私たちの銀河で星がどのように形成されたのかを教えてくれるものです」と語っています。

 


 

宇宙にある星がいつ形成されたのかについては様々な意見があります。

太陽や地球は約46億年前に形成されていますが、今回のプレソーラー粒子の研究は、それよりも前の時期に宇宙で多くの星が形成されていたことを示すものです。

科学者たちは、宇宙の歴史の中で星が平均的に形成されてきたのか、それとも集中的に形成された時期があるのかについて議論を戦わせてきました。

ヘック氏は「太陽系が始まる前に通常よりも多くの星ができた時期があった」と述べていて、その時期がおよそ70億年前だったと推測しています。

研究チームは今回の結果が、銀河のライフサイクルを示すモデルの新しいデータとして利用されることを願っています。

 


 

 

しぐれ
しぐれ

70億年とか、ちょっと想像もつかない年月だね……

ふうか
ふうか

プレソーラー粒子は他の隕石にも含まれているから、今後もっと古い年代のものも見つかるかもしれないな

 

 

 

References:ScienceAlert