宇宙で熟成されたワインがオークションに登場 予想価格は100万ドル

宇宙
(Christophe Ena/AP Photo)

オークションハウスのクリスティーズは4日、国際宇宙ステーションで1年以上過ごしたワインが出品されたと発表しました。

ワインは、2019年の11月に国際宇宙ステーション(ISS)に送られた12本の「ペトリュス2000」のうちの1本で、14カ月の間、無重力空間で熟成されていました。

ペトリュス2000の元々の価格は1万ドルですが、クリスティーズは、今回のワインが「100万ドル前後」で落札されると予想しています。

 

 

ワインは、植物の宇宙空間での耐性を調べる実験の一環として、民間企業Space Cargo Unlimited社によってISSに持ち込まれました。

研究者は宇宙で過ごしたワインから、熟成プロセスや発酵、泡などについて、より深く理解したいと考えています。

地球に戻ったワインの一部は今年の3月にフランスのボルドーで試飲され、12人の専門家が、地上のワインとの違いを評価しました。

試飲をしたワイン専門誌のライターであるジェーン・アンソン氏は、「地球のワインは少し若々しい味がするが、宇宙のワインは柔らかく香りが良い」と述べています。

 

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オークションに出品されるペトリュス2000には本体の他に、地上で保管されていた同じワインが1本、デカンタとグラス、そして隕石で作られたコルク抜きが付属しています。

ペトリュスは高級ワインとして知られていますが、宇宙空間に滞在した今回の1本は、ワイン愛好家だけでなく、宇宙ファンや、富裕な収集家などもひきつける可能性があります。

クリスティーズのワインとスピリッツ部門の国際ディレクター、ティム・ティプトリー氏は、「このワインは非常に調和がとれていて熟成能力に優れているため、今回の実験に選ばれました。これはユニークな環境で熟成されたものであり、今でも上質なワインであることに変わりはありません」と述べ、落札価格を「100万ドル前後」と予想しています。

 

クリスティーズによると、地球に帰還したワインのうちの数本は未開封のままですが、今後も販売される予定はありません。

今回のオークションで得られた収益は全て、Space Cargo Unlimited社の研究費に充てられます。

 

 

 


 

 

ふうか
ふうか

このワインは少なくともあと20年から30年はもつそうだから、将来はもっとプレミア価格になるかもしれないな

せつな
せつな

宇宙に持っていく手間を考えれば、100万ドルの値がついてもおかしくはない……

 

Reference: AP News