ゲームをプレイして環境保護に貢献 「Green Game Jam」に41のスタジオが参加

ゲーム
(Credit: Playing for the Planet)

UNEP(国連環境計画)が2019年から主催している「Green Game Jam (グリーン・ゲーム・ジャム)」が今年も開かれ、世界中からたくさんの開発スタジオが参加しました。

Green Game Jamは、ゲームが持つ広範な影響力を通じ、人々に環境を支援する考え方をもってもらおうというイベントで、毎年いくつかのテーマを元に、参加スタジオの作品内にコンテンツが作られます。

プレイヤーはゲームをプレイしながら、目まぐるしいスピードで進む地球の変化について関心を抱くようになり、望むならばコンテンツに多少のお金を支払うことで、野生生物や自然環境の保護に貢献できます。

2023年のテーマに選ばれたのは、コスタリカやパナマに生息する「ハーレクインヒキガエル (Atelopus varius)」、ヒマラヤに生息する「ユキヒョウ」、そして西インド洋に生息する「マンタ (オニイトマキエイおよびナンヨウマンタ)」です。

これらの野生生物はいずれも絶滅危惧種であり、適切な保全が急務となっています。

 

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今年はRovio Entertainmentの「アングリーバード」をはじめ、Supercellの「ブーム・ビーチ」、Gameloftの「ミニオンラッシュ」、バンダイナムコの「パックマン」など41のスタジオのゲームが、スキンやエモート、ストーリーなど、それぞれのテイストで生き物たちを作品内に登場させました。

Green Game Jamを通じて集められたお金は、アマゾンやヒマラヤ、西インド洋で活動している8つの自然保護団体を支援するために使われます。

 

(パックマンはジャム・スピリット賞を受賞しました)

 

昨今ゲームの表現能力が向上し、プレイヤーはモニターの中に写真と見紛うような自然の景色を目にするようになりました。

一方でコンピューターゲーム産業が、大量の電気を消費し、プラスチックを原料としたハードや物理ディスクを生産することで、実際の自然に悪影響を与えていることも事実です。

コンピューターゲームと環境保護、一見すると相容れない二つの活動がどのようにして結びついたのか、その意義について、Green Game Jamの今年のテーマを提案した人物の一人である、Internet of Elephantsのガウタム・シャー氏は次のように述べています。

「野生生物のストーリーテリングは、あまりにも長い間ドキュメンタリー番組にのみ限定されていました。より多くの、より若い、よりデジタルに焦点を当てた視聴者を引き付けるためには新しいチャンネルが絶対に必要です。あらゆる年齢層を超え、世界の半分以上の人たちがプレイしているゲームは当然の選択肢です」

 

 

今年参加したスタジオのゲームはモバイルが中心ですが、既にたくさんのプレイヤーを抱えているタイトルも含まれています。

日常生活にゲームが入り込んでいる現代において、Green Game Jamのようなプロジェクトは、特に若い世代の地球に対する考え方に大きな影響を与える可能性があります。

ゲームを楽しみながら自然や動物について考えることは、ゲーマーができる最も簡単な環境保護です。

 


 

 

せつな
せつな

ハーレクインヒキガエルをテーマに入れるかどうかは意見が分かれたとか……

かなで
かなで

いろんな動物を可愛く作ってくれる開発者の人たちに感謝だね~

 

Sources: Green Game Jam,Playing for the Planet