ベセスダゲームスタジオのディレクターであるトッド・ハワード氏がメディアの取材に応じ、マイクロソフトによる買収やIPについて語っています。
先日マイクロソフトは75億ドルでベセスダソフトワークスの親会社であるZeniMax Media(ゼニマックスメディア)を買収しました。
これまでで最大規模となる買収については、現在でも様々な意見が飛び交っていますが、ゲーマーにとって最も大きな関心事の一つは、「The Elder Scrolls」や「Fallout」シリーズのIPのゆくえです。
買収発表時Xboxのフィル・スペンサー氏は、ZeniMaxのタイトルが他のプラットフォームに提供される可能性について、「ケースバイケースである」と述べるにとどめています。
GamesIndustry.bizが行ったインタビューのなかでハワード氏は、マイクロソフトによるZeniMax買収について「ポジティブなものとしてとらえている」と明かし、その理由として、マイクロソフトが非常にクリエイター主義である点を挙げました。
ベセスダは買収によりマイクロソフトの子会社になりましたが、現在でもこれまでと変わらないやり方でゲームを作り続けています。
ハワード氏は、「自分が手掛けた全てのゲームは、何らかの形でマイクロソフトと提携してきた」と振り返り、「「Starfield」や「Elder Scrolls 6」では、さらに大きな意味での提携になるだろう」と付け加えています。
ベセスダの25年ぶりの新規IPである「Starfield」は、XboxとPCのみの展開になると予測されています。
一方で多くのファンを抱える「Elder Scrolls」シリーズについては確定的な情報がなく、これまで通りあらゆるプラットフォームで発売されるといった意見や、Starfieldと同様、XboxとPC以外では発売されないといった見方もあります。
前者の意見を主張するプレイヤーの多くは、Elder Scrollsの新作を限られたプラットフォームでのみ発売した場合、これまでのファンを失い、ひいてはベセスダとIP自身が傷つくことになると考えています。
インタビュアーはこの点について、「The Elder Scrolls 6が特定のプラットフォームに制限されるのは想像しにくい」と自身の考えを述べたうえで、ハワード氏に意見を求めました。
これを受けたハワード氏は、「想像しにくいことには同意する」とだけ述べ、それ以上の言及を避けています。
マイクロソフトによるZeniMaxの買収は、現時点では完全に終了していません。
インタビューのなかでハワード氏は、ベセスダの今後のタイトルについて、「その時がきたらプレイヤーにとって何が理にかなっているかを判断するが、今日それがどのようなものになるかを予測することはできない」と述べています。
Source: GamesIndustry.biz