今年発売されたベセスダソフトワークスの新作RPG「Fallout76」がいろいろな方面で議論になっています。
ゲーム内容に関してはもちろんのこと、限定品であるパワーアーマーエディションに付属していたバッグの素材が安価なものであったり、またその対応がおざなりだったこともあり、どちらかといえば古くからのファンの多くを敵に回してしまった感さえあります。
そんな状況のなか、またしても一人のユーザーがベセスダに対して不満をあらわにしています。
それは怒り、というよりも諦めにも似た感情のようです。
テキサス州ダラスにあるSilver Screen Bottling社(SSBC)は、映画やテレビ、スポーツやゲームなどの題材を利用したオリジナルの飲料を製造販売する会社です。
SSBCは今年、Fallout76の発売を記念したラム酒のボトルを販売しました。
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「Nuka Dark Rum(ヌカ・ダーク・ラム)」はFalloutの中に登場するトンデモ企業「ヌカコーラ社」の新たな製品という触れ込みで製造されました。
お値段は80ドル――ゲームの値段よりも高いものなので相当のファンでなければ手の出ない商品かもしれません。(お酒である、という部分も重要ですが)
公式サイトによるとヌカ・ダーク・ラムは、ヌカコーラ社がアルコール飲料市場に参入しようとして開発した初の試みによるものだとしています。
ヌカ・ダーク・ラムの特徴
ヌカ・ダーク・ラムは35%のアルコール分を含み、飲むと一時的に体力と持久力を1ポイント上昇させますが、知覚が1ポイント減少します。
またドリンク・バディー(Fallout4に登場したプロテクトロン)で冷やすことができますが、その場合のステータスへの特典はありません。
Falloutの新作――それもオンライン専用!――が発売されることを知ったあるRedditユーザーは、喜んで新作とヌカ・ダーク・ラムを予約したのでした。
しかし喜びがつかの間だったことは周知の事実。
そしてそれはヌカ・ダーク・ラムにも及んだのでした。
Redditユーザーのu/Sardonyx-LaClay氏は、購入したヌカ・ダーク・ラムがガラスで出来ていないことを嘆き、ベセスダに対してこうつぶやきました。
こんにちはベセスダ。私は特別なラム酒のために80ドルを支払いました。あなたがするべき最低限のことは、これをガラスボトルにすることです――ゲームの中のボトルのように。
ヌカ・ダーク・ラムはプラスチック製でした。
Image:Reddit
u/Sardonyx-LaClay氏によるとこの件に関してベセスダは何も言及していません。
製造元のSSBCは、この形状になったのにはいくつかの理由があるのだと説明しています。
SSBCのCOOであるRyan McElveen氏によれば、ヌカ・ダーク・ラムの製造には数か月を要し、いくつかのプロトタイプを試したあと、最終的にプラスチックのデザインになったということです。
プロトタイプ時にガラス瓶を試したそうですが、それがFalloutファンにとって最高のものにはならないとの判断から採用を見送ったそうです。
またゲーム内での通貨である「ボトルキャップ」の部分は、実際にはコルクとして瓶の内側にはめ込まれていることを明かし、これは内容物がラム酒であることが理由だとしています。
McElveen氏は、通常のラム酒に使われるボトルよりも60%も大きいヌカ・ダーク・ラムの製造には誇りを持っているが、もし素材がガラスでないことで誤解や不満を与えたのならば申し訳ないと述べています。
Redditのユーザーがどうしてこのタイミングでこんな話題を出してきたのかを考えれば、ヌカ・ダーク・ラムを作った製造会社に対しての苦情というよりは、ベセスダに対するあてつけという可能性が高いといえるかもしれません。
実際のところヌカ・ダーク・ラムの出来は素晴らしいものです。
Fallout76の発売以降、旧作のファンたちの意見は二分しています。
ベセスダもオンラインゲームの運営について甘く見ていた部分もあり、現在はユーザーからの突き上げに対応しているという状態です。
それだけベセスダには期待がかかっていることの証でもあるので、いろいろあるけど頑張っていただきたい、そう願うばかりです。
なおヌカ・ダーク・ラムはまだ販売しているようなので、気になる方は一度Silver Screen Bottling社をのぞいてみて下さい。
ゲーム関連以外にも面白い商品があるので必見ですよ。
References:Reddit,nukadarkrum.com