ゲーム開発者や業界関係者が集まるGDC(Game Developers Conference)の開催が3月に迫ってきました。
新しい技術や次世代に向けた各メーカーの発言に注目が集まる中GDCが講演スケジュールを発表しています。
マイクロソフトはGDCで自社のネットワークサービスXboxLiveについて講演する予定になっています。
そこにはXboxLiveをiOS、Androidそしてニンテンドースイッチで利用できるように開発者キットを配ることが記されています。
スケジュールのページによると、XboxLiveを使ったサービスにゲーム開発者がアクセスできるようにするSDK(開発者キット)を初披露することが記されています。
開発者がXboxLiveに参加する利点として、XboxLiveを利用しているプレーヤーの多くがPCと連動してゲームの実績やフレンドリスト、クラブなどを利用している点を挙げました。
プレイヤーが積極的にコミュニティに関わっているXboxLiveの特徴を他のプラットフォームが利用できるようになることで開発者の負担の軽減につながるだろうとしています。
またマイクロソフトは2018年に買収したPlayFabと呼ばれるゲーム運用クラウドサービスを紹介し、XboxLiveが開発者にとって魅力的なサービスとなることをアピールしています。
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XboxLiveはすでにマインクラフトでPCやニンテンドースイッチなどとクロスプラットフォームを実現しています。
モバイルゲームのプラットフォームにもXboxLiveの参入を促す背景にはマイクロソフトが近い将来提供する予定のクラウドサービスが関係しているのは確実です。
Project xCloudと呼ばれるクラウドサービスはプレイヤーの端末を問わずゲームをプレイできるようにするものです。
今世代の据え置きハードは登場から5年以上がたち、これ以上の伸びしろがないのが現状です。
またゲーム環境も大きく変わり始めていて、これまでのように新ハードを数年おきに発売すれば安泰という時代でもなくなってきました。
Xboxのトップであるフィル・スペンサー氏は、コンソールを持っていないプレイヤーに向けてxCloudを提供したいと語っています。
どのハードを持っていてもXboxLiveを通せば世界中の人とゲームがプレイできる環境をマイクロソフトが構築しようとしているのは確実です。
XboxLiveを通すことでゲームのラインナップを増やすことができるのは確かです。
ではXboxOneや次世代機とされるXboxScarlettなどはその役目を失うのか、というとそんなことはありません。
2018年に複数のゲームスタジオを買収、設立したマイクロソフトは、XboxOneの立ち上げ時の失敗(ハードにゲーム以外の要素を盛り込んだこと)を繰り返さないよう慎重に歩みを進めています。
環境が変わろうとも大事なものはゲームを愛するプレイヤーであることを彼らは身をもって体験したはずです。
Xboxの次世代機は2つのバージョンがあると予想されています。
そのうちの一つはいわゆるハイエンド機であることから据え置きの専用ゲームに関しても十分期待が持てるでしょう。
今回のクロスプラットフォームへの前向きな取り組みが多くの開発者を引き寄せ、プレイヤーにとって豊かなゲーム環境の構築につながることを期待します。
GDCはサンフランシスコで3月18~22日に開催されます。
Source:GDC