年間摂取量の20万倍!プラスチック製のティーバッグから検出されるマイクロプラスチック

自然
photo by Anshu A on Unsplash

一部の高級な商品に使用されているプラスチック製のティーバッグは、数十億個のマイクロプラスチックを飲み物に放出します。

この「数十億」という量は、人間が1年間で摂取するマイクロプラスチックの総量を優に超える値です。

おいしいお茶や紅茶のために高いお金を出した場合、得られるのは精神的満足や幸福感だけではないようです。

 

スポンサーリンク

 

年間摂取量の20万倍!一杯のティーバッグに潜むマイクロプラスチック

 

Environmental Science&Technology誌に掲載された研究は、プラスチック素材でできたティーバッグが予想以上のマイクロプラスチックを放出することを明らかにしています。

カナダのマギル大学の研究チームは、市販されている4種類の高級ブランドのティーバッグを95度に熱せられた水の中に浸しました。

5分後それを取り出し残った水を分析したところ、そこには大量のプラスチック成分が含まれていることがわかりました。

その量はマイクロプラスチックが約116億個ナノプラスチック(マイクロプラスチックよりもさらに小さいプラスチック片)が約31億個というとんでもない数でした。

 

人は一年間で約74,000個のマイクロプラスチックを摂取していると推定されています。

しかしこの研究は、たった一杯の紅茶やお茶に使われるティーバッグの中に、年間摂取量をはるかに超える量のマイクロプラスチックが含まれていることを明らかにしました。

研究者の一人ローラ・ヘルナンデス氏は、プラスチック製のティーバッグから検出されるマイクロプラスチックの量が、ペットボトルなどのほかの飲料水から検出される量に比べて格段に多いことに驚いたと語ります。

同氏は、この研究が従来の研究と異なるのは、ナノプラスチックという目に見えないレベルのプラスチック片にも焦点を当てている点だと指摘します。

そして研究結果は、身近に使用する日常品のなかにマイクロプラスチックを大量に放出するものがあると人々が知る良い機会にもなると付け加えました。

 

お茶をプラスチックで包装する必要はありません。それは結局使い捨てのプラスチックになります。

 

ヘルナンデス氏はプラスチック製のティーバッグはプラスチックを摂取するだけでなく環境にも影響を与えるとして、消費者に対し、購入の際にはよく考えるように促しています。

 

ミジンコに影響を与えるマイクロプラスチック

 

Image by jan mesaros fromPixabay

 

研究ではさらに、マイクロプラスチックが生き物にどんな影響を与えるのかを調査しています。

彼らはプラスチック製のティーバッグに浸した水を、50%、5%、0.5%に希釈した3種類に分け、そこにオオミジンコ(Daphnia magna)を泳がせました。

その結果、50%と5%に希釈した水に入れられたオオミジンコの体内で微小サイズのプラスチック片が確認されました。

またこれらの個体のいくつかには行動的な異変と奇形が認められました。

 

今のところ人間がマイクロプラスチックを摂取した場合の影響についてはよくわかっていません。

WHO(世界保健機関)は最近の報告の中で、飲料水に含まれるマイクロプラスチックについてはそれほど心配することはないとしています。

しかしマイクロプラスチックはどこにでも存在していて、日常の食事や呼吸をすることでも確実に体内に取り込まれています。

健康リスクについては引き続き世界の研究者たちが解明のための努力を続けています。

もしあなたがせっかくのティータイムでプラスチック汚染を気にするのであれば、紙のティーバッグを選ぶか、ルーズリーフティー(茶葉のままの紅茶)を選びましょう。

 

 

 

References:BBC,ScienceAlert

自然
スポンサーリンク
かなでをフォローする
しぐれちゃんねる

コメント