詐欺の新たな手口か、世界各国に送りつけられている謎の種子

雑ネタ
(USDA/Public domain)

7月に入ってから、世界中の家のポストに謎の郵便物が届くようになっています。

家主の名前がしっかりと書かれた袋の中には得体の知れない種子が入っており、ラベルの表記から、中国から送られてきたものであると考えられています。

種はアメリカ、カナダ、ニュージーランド、ヨーロッパなど世界各国に送られていて、既に何千件もの報告があります。

 

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米国農務省(USDA)は7月28日に、これらは中国からのものであり、現時点で何の種子であるかが判明していないため、袋を開けず決して植えないようにと警告しています。

 

 

USDAによるとフロリダ州では630件以上の報告があり、ある男性の元には1週間で3つも郵便物が送られてきました。

またテキサス州の女性は4月に種を受け取り、贈り物と間違えて植えたものの、何も成長しなかったと話しています。

USDAは現在、税関国境警備局や連邦政府機関と協力し、種子が何らかの感染源であるかどうかを分析しており、イギリスでも動植物衛生局(Apha)によって同様の調査が行われています。

Aphaの広報担当者は、「バイオセキュリティは非常に重要であり、私たちは、植物や野生生物を保護するために、オンラインでの販売を含む徹底したチェックを行っている」と話し、種子を受け取った人は植えずに報告するよう呼びかけました。

 

ラベルに中国郵政の文字 (USDA/Public domain)

 

イギリスでは、品名に「ピアス (スタッドピアス)」と書かれた郵便物が多数届いています。

またニュージーランドのオークランドには、「おもちゃ」の品名で種子が届きました。

多くの郵便物には「中国郵政 (CHINA POST)」のラベルが貼られており、品名の偽装は、バイオセキュリティチェックや高い料金を逃れるためと推測されています。

 

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世界中に種子が送られている理由はいまのところ不明です。

USDAは最も可能性の高い説明として「ブラッシング詐欺」を挙げています。

ブラッシング詐欺は、アマゾンなどのオンラインショップで自分たちの売り物を良く見せるために使われる手口で、安価な製品を勝手に送りつけ受取人になりすました後、好意的なレビューを書くというものです。

一部の専門家は種子が何らかの病原体である可能性を指摘していますが、USDAは、これがブラッシング詐欺以外の何かであることを示す証拠はないと述べています。

 

中国外務省はこの件について「中国郵政は種子の郵送を禁止している」とし、検証でラベルが偽物であることを確認したと説明しています。

またさらなる調査を行うために、USPS(アメリカ合衆国郵便公社)に連絡をとり、郵便物を中国に送るよう要請したことを明らかにしています。

 


 

 

しぐれ
しぐれ

住所も名前も正確みたいだからちょっと怖くなるね

ふうか
ふうか

心当たりのない郵便物を見つけたら開けずに専門機関に相談したほうがいいな

 

References: The Guardian