タンザニアにあるセレンゲティ国立公園で、珍しいシマウマが撮影されています。
2019年の2月、自然写真家のSergio Pitamitz氏によって撮影されたのは、世にも珍しい金色の毛を持つシマウマです。
金色のシマウマは他のシマウマと一緒に群れの中にいたため、Pitamitz氏は当初、それが埃まみれになった個体ではないかと疑いました。
しかしその後の観察で、水を浴びても毛色が変わっていないことがわかりました。
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金色のシマウマは、先天的にメラニンが欠乏する「アルビノ」の個体であると考えられています。
アルビノのシマウマは非常に珍しく、過去の記録のほとんどは飼育下の個体です。
他の個体よりも目立つアルビノは捕食者に狙われやすく、生存確率が低くなります。
そのため、野生でのアルビノの発見は科学者にとっても驚きでした。
アメリカの研究機関「ハドソンアルファ・バイオテクノロジー研究所」の遺伝学者であるグレッグ・バーシュ氏は、アルビノのシマウマについて、「シマウマにとってハンデと考えられてきたアルビノは、実際にはそれほど有害ではない可能性がある」と説明し、「まだ見つかっていないだけで、ケニアとその周辺には、たくさんの野生のアルビノが存在しているかもしれない」と話しています。
シマウマの毛色は、進化の過程で決定された重要な色です。
過去に行われた研究では、シマウマの白黒模様が、虫を遠ざけるのに役立っていることが示されています。
ハエやアブなどの病気を媒介する昆虫は、色合いの変わらない皮膚には頻繁に止まりましたが、白と黒のような明暗のはっきりした皮膚にはほとんど止まりませんでした。
アルビノのシマウマは、縞模様の黒い部分がぼやけ全体的に白っぽいため、通常の個体よりも虫に刺される可能性が高くなります。

野生のアルビノでここまで大きくなるのは珍しいみたいだよ

群れの仲間と一緒にたくましく生きていってほしいね
Reference: NationalGeographic