「Gears of War」のデザイナーとして知られるクリフBことクリフ・ブレジンスキー氏が、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」や「ザ・ウォーカー」の脚本家であるゲイリー・ウィッタ氏の番組に出演し近況を語っています。
ブレジンスキー氏はEpic Gamesを2012年に退社後、2014年に自身のスタジオ「Boss Key Productions」を立ち上げ、「LawBreakers」、「Radical Heights」の2つのタイトルを発表しました。
しかし売り上げやユーザーの反応は思わしくなく、スタジオは2018年に閉鎖されています。
ゲイリー・ウィッタ氏の番組「Animal Talking」に出演したブレジンスキー氏は、最近起きた出来事として、「約1年間、深く落ち込んでおり、抗うつ薬を使用していた」と語り、「スタジオの閉鎖や、抗うつ薬によって人生が台無しになったことなどは、父親が亡くなった15歳当時よりもずっと辛い経験だった」と複雑な心境を明かしました。
大きな期待を持って送り出した「LawBreakers」が、予想していたほどの評価を得られなかったことについては、「私は生意気にもゲームがヒットするだろうと思っていた」と述べ、「スタジオは、AA予算でAAAクラスの売り上げになることを目指していた」と振り返りました。
またキャラクターをより魅力的にするために、裏話や伝承などで掘り下げるべきだったとも付け加えています。
「LawBreakers」は、発売後は話題を集めたものの、プレイヤーの関心はすぐに「オーバーウォッチ」や「PlayerUnknown’s Battlegrounds」に移っていきました。
ブレジンスキー氏は、「接続数が急落するのを見たときのことは決して忘れないだろう」と述べています。
ブレジンスキー氏は現在のゲーム業界に対して「幻滅している」と述べ、ゲームが成功するかどうかは、その内容以上に、運やバイラル(口コミ)といった要素が重要になってきていると指摘しました。
またゲーム業界が開発者に与えるダメージについても触れ、「家庭が台無しになったり、薬物乱用の問題を抱えたり、セラピーに通わなければならなくなる人を見てきた」と語っています。
ブレジンスキー氏はBoss Key Productionsの閉鎖後、「ゲーム業界には戻らない」という発言をし、実際に休暇をとったり、ブロードウェイのミュージカル「Hadestown」の制作に関わったりしてきました。
番組では新しいIPのアイデアがあるとも話していますが、それがゲームなのか、それともテレビや映画、グラフィックノベルなどの他のジャンルなのかについては触れませんでした。
Source: GameSpot