環境中に捨てられているプラスチックを調査しているグループは、最も地球を汚染しているブランドに、3年連続でコカ・コーラ、ペプシコ、ネスレが選ばれたと発表しています。
2016年に発足した「Break Free From Plastic (BFFP)」は、世界中で捨てられているプラスチックを拾い集め、その生産者を毎年記録しています。
2020年は世界55ヵ国で約15,000人がボランティアに参加し、ビーチ、川、公園といった場所でプラスチック廃棄物を収集しました。
プラスチックはブランドで分別され、国ごとで集計されました。
世界で最も捨てられているプラスチックのブランドはコカ・コーラ
世界で最も捨てられているプラスチックは、3年連続でコカ・コーラでした。
コカ・コーラのプラスチックは55ヵ国中51ヵ国で発見され、合計で13,834個が収集されました。
2位はペプシコで、43ヵ国で5,155個のプラスチック、3位のネスレは、37ヵ国で8,633個のプラスチックが見つかっています。
集められたプラスチックの合計は346,494個で、このうちの63%が何らかのブランドの製品でした。
ランキングの4位はユニリーバ、5位はモンデリーズ・インターナショナルでした。
今年回収されたコカ・コーラのプラスチックの量は、2位のネスレと3位のペプシコを合わせたものとほぼ同じです。
コカ・コーラは昨年も全体の1位でしたが、プラスチックが見つかったのは、対象となった51ヵ国中37ヵ国だけでした。
これはコカ・コーラというブランドの影響力が、ここ1年でさらに世界に広まったことを表しています。
コカ・コーラはプラスチック汚染を防ぐための様々な取り組みを行っており、2030年までに、製品に使用するプラスチックを100%リサイクルすると発表しています。
一方で、消費者がペットボトルを求めていることを理由に、完全な脱プラスチックには否定的です。
ペプシコは、2025年までに飲料事業で使用されるプラスチックを35%削減する目標を掲げており、ネスレも2025年までに、パッケージの100%をリサイクル可能にすると表明しています。
今年集められたプラスチックごみには、リサイクル不可能なものも多く含まれていました。
一回、あるいは数回使用するためだけに作られたプラスチック容器は、土壌を長期間にわたって汚染し、回収されたとしてもそのほとんどが焼却処分されます。
プラスチック汚染は消費者だけでなく、それを作る企業にも責任があります。
BFFPのキャンペーンコーディネーターであるエマ・プリーストランド氏は、「世界のトップ企業は、プラスチック汚染の解決に懸命に取り組んでいると主張しているが、その代わりに、有害な使い捨てプラスチックが排出され続けている」と指摘し、プラスチックごみを減らす唯一の方法は、「使い捨てをやめ、再利用できるシステムを導入することだ」と述べています。
コカ・コーラはグローバルに展開してるから1位なのは仕方ない部分もある……
消費者がプラスチックをどう処理するのかも大事だね
References: Break Free From Plastic,The Guardian