食卓に並ぶ日も近い?昆虫食が救う地球環境と食料問題

雑ネタ
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食の飽和が叫ばれて久しくなりました。

世の中にはあらゆる美食を極めた人もいます。

しかし世界にはまだまだ“食べられるのに食べられていないもの”が存在しています。

いずれにしても私たちは近い将来、その未知の食材「昆虫」を――好むと好まざるとに関わらず――口にするようになります。

 

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あらゆる食材に含まれている昆虫の破片

 

昆虫食と聞いて顔をしかめる人は、実際には毎日の食事で昆虫を口にしていることを知らないかもしれません。

既に私たちの食事には昆虫が含まれています。

米国食品医薬品局(FDA)は、生産加工の過程で昆虫が混入しているものの健康には悪影響を及ぼさない食品のリストを公開しています。

それによると、例えばチョコレートには30以上の昆虫の破片(体毛や歯など)が含まれている可能性があります。

トマト缶やピザソースの場合、平均2匹の蛆虫が混入していたとしても健康被害が起きるおそれはありません。

またパスタ(450グラム)には、最大450個の昆虫の体のパーツが存在しており、ピーナッツバターやゼリー類にも数えきれないほどの昆虫の破片が混じっています。

全ての昆虫を生産過程で取り除くことは不可能なため、私たちは毎日何らかの形で昆虫を口にしていることになります。

 

――衝撃の事実?でもそれらが家の冷蔵庫にあったとしても捨てる必要はありません。

これらの生産過程で混入した昆虫の破片は体に何ら悪影響を及ぼさないばかりか、もしかしたら有益である可能性すらあります。

昆虫食は私たちの栄養摂取を劇的に変えるものであり、また気候変動による影響を防ぎ、肉食需要のために消費される水や土地を守ることもできます。

 

拡大し続けている昆虫食市場――昆虫は完璧な栄養食

 

Image by Iva Balk fromPixabay

 

世界の市場を調査しているGlobal Market Insightsによると、米国の食用昆虫市場は2017年に5,500万ドルを突破しており、2024年までには8,000万ドル近くにまで成長すると予測されています。

またアジア地域の昆虫食市場は2025年までに2億7,000万ドルに達すると見込まれています。

昆虫食の需要の高まりにある背景には、自然環境の保護や、肉の生産に使われる大量の資源について関心が向けられ始めていることなどがあります。

しかし昆虫を食べる文化は今に始まったことではなく、昆虫は世界中のあらゆる地域で現在でも主要な食べ物の一つであり続けています。

 

飢餓の撲滅を食料の生産や分配を通して成し遂げることを目的とする国連の機関、国連食糧農業機関(FAO)の2013年の報告によると、世界では毎日20億人が昆虫を口にしています。

FAOは最もよく食べられている昆虫として、アリ、カブトムシ、セミ、コオロギ、ミツバチ、ケムシ、トンボ、ハエ、バッタ、ハムシ、イナゴ、シロアリなどを挙げています。

またオランダのヴァーヘニンゲン大学による調査では、世界中で2,100以上の食用のための昆虫が生産されています。

 

世界中に昆虫食が存在しているのは、昆虫が人間にとってバランスのよい栄養源だからです。

昆虫にはビタミン、ミネラル、脂肪、たんぱく質が豊富に含まれています。

たとえば女王シロアリはとても栄養価が高いため、アフリカのウガンダやザンビアでは栄養不足の子供たちのために与えられることがあります。

また食用のミミズは魚よりも高いレベルのオメガ3脂肪酸を持ち、同じレベルのたんぱく質、ビタミン、ミネラル含有量があります。

さらにコオロギのたんぱく質は、卵のように“完全”であるとされ、人の組織の修復や構築に必要な必須アミノ酸9つをすべて含んでいます。

このように昆虫には人間が生きていく上で欠かせない栄養素が豊富に含まれています。

 

……OK、では明日から肉食をやめて昆虫食に移行しますか?

おそらくほとんどの人にとって、それは“まだ”高いハードルです。

昆虫を食べることに抵抗がある人々を納得させるためには別の何かが必要です。

 

昆虫食は地球に優しく、増え続ける食料需要も解決する

 

Image by qgadrian fromPixabay

 

昆虫食は栄養面以外にもアピールポイントがあります。

それは昆虫食は“地球の環境に優しい”ということです。

現在人々の食欲と栄養を満たしている食肉の生産には多くの水や土地が必要です。

また、特に牛の生産によって生み出されるメタンは、温室効果ガスとして地球の温暖化を促進する要因の一つになっています。

人々が肉食を続ける限り、世界の土地と資源は消費され続け、地球温暖化が止まることはありません。

 

一方で昆虫は牛などの家畜に比べてはるかに少ない資源で生産することができます。

FAOによる試算では、昆虫が家畜と同じだけのたんぱく質を得るのに必要な飼料は、牛の場合の12分の1、羊では4分の1、豚ではおよそ半分の量で済みます。

家畜の生産には大量の水と土地が必要ですが、昆虫はこの問題にもうまく対応します。

現在世界の土地の4分の1以上は家畜の生産のために利用されており、また3分の1は家畜が食べる作物のために使われています。

しかし昆虫の場合生産のための広いスペースを必要とせず、また彼らの食事も――体温を調節するためのエネルギー量が少ないため――非常に少なくて済みます。

 

さらに昆虫が家畜と比べて優れている点は、その生育スピードの速さです。

家畜を6週間大事に育てあげている間に、昆虫は何世代ものコピーを生み出すことができます。

1頭の家畜が市場に出回る頃には、複数の世代の昆虫が良質なたんぱく源として食卓に並んでいることでしょう。

 

国連による人口推計では、世界の人口は現在の77億人から、2050年には97億人に達すると見込まれています。

今でも世界には満足に食事をとることができない人たちがいます。

来る人口増加に向けて世界の栄養需要を満たすためには、今から新しい昆虫食のメニューを開発し、人々に昆虫食の素晴らしさを伝えていく必要があります。

昆虫を食べることは栄養面で助けになるだけでなく、地球の環境を守り、世界の食料問題を解決へと導きます。

 


 

日本にも各地方には伝統的な昆虫食が存在していますが、どうしても「特殊なもの」、「ゲテモノ」、といったイメージが先行する傾向にあります。

しかし世界の人口の増加や食料需給問題、そして環境への影響などを考えると、近い将来昆虫がスーパーの食品コーナーに並ぶことになるのは確実です。

幸い(?)昆虫食には豊富な選択肢があります。

見た目からは昆虫とわからないように加工したり、悪いイメージの払しょくなどに努めれば、様々なものを口にしてきた日本人ですから、案外昆虫食もすぐに定着してしまうかもしれません。

 


 

 

かなで
かなで

この虫サクッとしてて結構おいしいかもー!

せつな
せつな

……うっ、やめて、近づけないで……

しぐれ
しぐれ

(ちなみにトップ画像のパスタですが、なんと成分にコオロギが含まれているんですよ!おいしそうですね~♪)

 

 

 

References:CNN

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