使用期限の切れた薬は使ってはいけない?期限切れの薬の実情と危険性

雑ネタ

いざというときのための備えとして風邪薬や軟膏などを常備している家庭は少なくありません。

薬は日常生活の中で欠かせないものですが、毎日使うものではないため時に使用期限を過ぎてしまうことがあります。

生鮮食品のように期限が数日ということはありませんが、健康でいる時間が長ければ長いほど薬箱の中で眠っている薬の使用期限が迫っているのは確実です。

 

1979年からFDA(アメリカ食品医薬品局)は、製薬会社に対し処方薬や市販薬に使用期限を設定することを要求してきました。

今では当たり前となっている薬の使用期限ですが、もしそれが過ぎていたらどうしたらいいのか、ただちに新しい薬と置き換えるべきなのかといった問題についてはあまり議論されていないのが実情です。

 

2012年に発表された報告によれば、使用期限の切れた薬はその日付が示すよりもはるかに長い期間有効である場合があります。

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薬の使用期限が過ぎても意外と効果が残っている――中には40年以上前のものでも

 

California Poison Control SystemのディレクターLee Cantrell氏は、使用期限が切れている薬が人々に悪影響を及ぼすという査読付きの研究結果を見たことがないと語ります。

California Poison Control Systemは、カリフォルニアとアメリカに住む人々や医療従事者が毒物による被害を受けた際に治療アドバイスや情報を提供する毒物管理サービスプロバイダーです。

 

Cantrell氏は時折使用期限切れの薬を服用したことを心配する人々からの電話があると話します。

しかし期限切れの薬が人にどのような影響を及ぼすのかについての研究はほとんどないと語り、有効性は時間の経過とともに低下するかもしれないとだけ述べています。

 

2012年にJAMA Internal Medicineに発表された研究結果によると、製造日から40年以上たった薬の中には十分な効果を持っているものがあったことが記されています。

Cantrell氏によるとEpiPens(エピペン-蜂による刺傷や食物アレルギーの際に起こるアナフィラキシーに対して有効な医薬品)が使用期限から4年以上経過しているにも関わらず効力の84%を保持しているという例があり、緊急時には何もないよりはずいぶんマシであるだろうと語っています。

 


 

彼は使用期限切れの薬に対しての研究結果が乏しい理由に製薬会社をあげています。

製薬会社は使用期限切れの薬の効果について長期的な研究をすることができますが、それをする金銭的動機がないということです。

 

使用期限の切れた薬には危険が伴う

 

 

新しい薬を販売することは製薬会社にとっては利益になりますが、大きな組織が保管している薬を定期的に入れ替えるとなると膨大な出費が生じます。

 

米国連邦政府はテロ攻撃や病気の発生に対応するため多くの薬を備蓄しています。

FDAと国防総省は1986年にShelf-Life Extension Program(SLEP)とよばれる期限切れの薬の交換費用を節約するプログラムを開始しました。

 

使用期限の切れた薬に対して唯一といってもいい研究が行われているSLEPではこれまでに数々の薬剤がテストされています。

2006年には備蓄されていた122種類の薬剤の大部分においてその使用期限が平均4年間延長されています。

また2016年にはこのプログラムのおかげで21億ドルもの交換費用の削減を達成しました。

 

FDAや連邦政府のお墨付きならば薬の使用期限は無視していいの?そんな声が聞こえてきますが、Cantrell氏は十分な注意が必要だと警告しています。

 

期限切れの薬は細菌増殖の危険性があり、また効力の低い抗生物質は感染症の治療に失敗することがあります。またそれらを使うことで深刻な病気や抗生物質耐性につながるおそれもあります。

 

結局のところ使用期限の切れた薬についての最も適切な行動は、いさぎよく破棄するか、薬剤師または医者に質問することです。

 

備蓄している薬の交換費用を削減することに成功しているFDAは、未使用の期限切れの薬品をDEA(麻薬取締局)が主催する回収日に持ち込むよう国民に促しています。

(2018年にはこれによって370万ポンドもの未使用の薬が処分されています)

 

 

 


 

実際のところ少しくらい使用期限が過ぎても問題ないような気がしますが、薬の効果が落ちるという理由で推奨しない製薬会社がほとんどです。

新しい薬を買ってもらったほうが利益になるからでは?という穿った考えはこの際脇に置くことにしましょう。

使用期限をケチったばかりに治るものも治らず別の病気にでもなったりしたらそれこそ”高く”ついてしまいます。

薬を使わないのが一番ですが、いざというときのために薬箱の薬に一度目を通してみるのもいいかもしれません。

 

 

References:LiveScience

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