米国カリフォルニア州で自然や野生生物、国立公園などの管理と保護活動を行っている非営利組織「ペニンシュラ・オープン・スペース・トラスト (Peninsula Open Space Trust-POST)」は2月4日、コヨーテとアナグマが一緒に狩りに出かける様子をとらえた動画を公開しました。
映像はサンタクルーズ山脈南部の道路の下に取り付けられた人工のトンネルを、リモートセンサーカメラが写したものです。
This is the best thing you’ll see all day! 🐾
— Peninsula Open Space Trust (POST) (@POSTLandTrust) February 4, 2020
Our wildlife cameras spotted a #coyote and #badger together — the first time this type of behavior has been captured in the San Francisco #BayArea.https://t.co/YDcnhyiWL1 pic.twitter.com/qZQgcbwtTk
コヨーテとアナグマが一緒に狩りをするのは珍しいことではなく、餌であるジリスを協力して捕まえる例が報告されていますが、人工のトンネルを利用している姿が撮影されたのは初めてです。
また生活時間のほとんどを地下で過ごすアナグマが目撃されること自体ほとんどなく、コヨーテと共に行動する姿は非常に珍しく貴重です。
POSTのマット・ドルカス氏は、「ジリスを捕まえる際に彼らが協力することはあるが、小さなトンネルを共に移動する姿が見られたのはかなりの驚きだ」と話しています。
この映像は、野生動物が道路から受ける影響について調査する、3年間の研究のなかで撮影されました。
POSTは既存の橋や道路の下に作られた排水トンネルなどに50以上のリモートセンサーカメラを設置し、野生動物が道路などの人工構造物をどのように避けているのかや、どれだけ交通事故に遭っているのかなどについて調査しています。
道路が作られると交通事故が増えるだけでなく、野生動物の生息エリアが分断されてしまい、ピューマなどの広範囲を移動する種の遺伝的多様性が失われます。
他の場所に住む同じ動物と接触できない場合、近親での繁殖が進み、孤立した地域の種全体が絶滅してしまうおそれがあります。
プロジェクトマネージャーであるニール・シャルマ氏は、研究の目的について、「野生動物がトンネルやその他の安全な通路を見つけて快適に過ごせるよう、生息地やその特徴を特定することにある」と話しています。
今回の研究で得られたデータは2021年春までに分析され、今後の保全活動に生かされることになっています。
コヨーテが嬉しそうなのがかわいいね~
いい相棒って感じだな
動物たちが通れるトンネルがもっと増えていってほしいねー
Reference: POST