豪雨が引き起こした珍事 ニシキヘビの背に乗るオオヒキガエルが撮影される

動物
(Andrew Mock/Twitter)

オーストラリアでカエルとヘビの奇妙な姿が撮影されています。

 

2018年12月末に西オーストラリア州で発生した豪雨は、各地で大きな被害をもたらしました。

川が氾濫する危険があったため周囲の住民は避難を余儀なくされましたが、雨から逃げ出したのは人間だけではありませんでした。

 

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州北東部の町カナナラで豪雨の被害に遭ったポール・モックさんとその家族は、上流のダムが決壊したとの知らせを受け、急いで避難の準備を始めました。

身支度もそこそこに家のドアを開けた一家は、前庭の芝生の上に大量のオオヒキガエルが蠢いているのを目撃します。

川に巣を作るオオヒキガエルは、増水によって巣が流された場合、地上に避難してくることがあります。

一家は過去にもそうしたオオヒキガエルの姿を見ていたため、別段気にすることもなく避難所に急ぎました。

しかし道の途中モックさんは、ヒキガエルの中に明らかに奇妙な集団がいることに気づきます。

近づいて確認したモックさんは見たこともない光景に驚き、すぐさま写真を撮りました。

 

そこにいたのは、何匹ものオオヒキガエルを背中に乗せた巨大なニシキヘビでした。

 

 

ニシキヘビは3.5メートルほどの大きさで、背中にカエルを乗せたまま、一心に高い陸の方向に移動していました。

ニシキヘビも川の氾濫により寝床を奪われ、避難してきたものと考えられます。

 

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非常時とはいえ、ニシキヘビとカエルが協力する姿は珍しいものです。

これについて、ニューサウスウェールズ大学の両生類の専門家であるジョディ・ロウリー氏は、「ヒキガエルは避難しているのではなく、交尾しようとしているのではないか」と指摘しています。

 

ロウリー氏は過去に多くのヒキガエルの交尾行動を観察してきました。

ヒキガエルは時に、同じ種のメス以外にも発情することがあり、稀に生物でないものに対しても交尾行動を見せることがあります。

(下の写真はマンゴーに発情するオオヒキガエル)

 

 

なぜこうした行動をとるのかはよくわかっていませんが、ロウリー氏は、危機に陥った際に子孫を残そうとする生存本能の現れではないか、と推測しています。

 

オオヒキガエルは害虫駆除のために各地に導入されましたが、繁殖力が強いうえに毒を持ち、また天敵もいないため、爆発的に増殖しました。

現在多くの国が、オオヒキガエルを侵入種として扱っています。

 


 

 

しぐれ
しぐれ

ヒキガエルはヘビに食べられなかったのかな?

かなで
かなで

ニシキヘビはヒキガエルに毒があるのを知ってるみたいだよ

 

References:The Guardian,BBC