ワシントンに上陸したオオスズメバチを初めて捕獲 当局と市民による根絶作戦の成果

動物
(Credit: Sheri Hartman/WSDA)

米国ワシントン州農務省(WSDA)は、2019年の12月に上陸したアジア産の「オオスズメバチ」をワナを使って捕獲したと報告しています。

 

日本やアジア地域に生息しているオオスズメバチは、2019年の8月にカナダのブリティッシュコロンビアに上陸し、12月には南のワシントン州でも目撃されるようになりました。

オオスズメバチは大きいもので5センチを超え、刺されると大人でも死亡する場合があります。

また他の種のハチを攻撃するため、養蜂や花粉の媒介を必要とする作物にも大きな影響を与えます。

WSDAは5月の声明で、市民に対し細心の注意を払うよう呼び掛けるとともに、侵入ルートの特定や巣の根絶のための情報を収集していく方針を明らかにしていました。

 

 

巨大なハチは7月14日に、ワットコム郡のバーチベイ付近に設置したワナで発見されました。

その後WSDAの研究室で分析を行った結果、これがアジア産のオオスズメバチであることが特定されました。

 

(Credit: Sheri Hartman/WSDA)

 

WSDAはオオスズメバチが確認されて以降、各地にワナを仕掛けていますが、実際に捕らえられたのは今回が初となります。

オオスズメバチが捕獲されたことについて、WSDAで昆虫の管理を行っているSven Spichiger氏は、「トラップが機能することを証明しているため、励みになる」としながらも、「これは私たちのやるべき仕事が残っていることも意味している」と述べています。

 

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WSDAは、ハチの動きが活発になる9月中旬までに巣を特定し根絶したい考えで、具体的な方法として、ワナのさらなる設置や赤外線カメラを使った巣の捜索、さらには生きているオオスズメバチをタグ付けし追跡する方法などを挙げています。

またハチの捕獲に関心のある市民の協力も受け入れる予定です。

 

オオスズメバチの侵入経路は特定されていませんが、アメリカへの輸入品、コンテナ船、旅行者などによって入ってきた可能性が疑われています。

 


 

 

かなで
かなで

市民が作ったワナも1,300個以上が設置されてるんだって

しぐれ
しぐれ

オオスズメバチは他のハチも襲うから心配だね

 

References: WSDA