アフリカでは110年ぶり ケニアでクロヒョウの姿が撮影される

動物

ケニアで110年ぶりに「クロヒョウ」の姿が撮影されました。

 

クロヒョウは単独の種ではなく、メラニンの異常で毛色が真っ黒になったヒョウです。

ヒョウは夜行性なため、闇に溶け込むクロヒョウが目撃されることは滅多になく、文献で確認できるアフリカでの最後の目撃例は1909年のものです。

 

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クロヒョウの撮影に成功したのは、米国サンディエゴ動物園の研究者グループです。

研究者はケニア当局と協力し、ヒョウの生態を把握するためのリモートカメラを各地に仕掛けており、クロヒョウは、ライキピア郡の動物保護区に設置したカメラによって撮影されました。

サンディエゴ動物園の生物学者であるニコラス・ピルフォード氏は、「ケニアにクロヒョウが生息しているという話は聞くが、これまで高品質の映像や画像はなかった」と説明し、今回の発見について、「長い間疑われてきたクロヒョウの存在を確認するものだ」と述べています。

 

 

クロヒョウは人間の目には真っ黒に写りますが、赤外線で見ると斑点模様がしっかりと残っていることが確認できます。

毛の色が黒くなる突然変異は、ヒョウ全体の一定の割合で発生します。

しかし、この現象が生物学的にどのような意味を持っているのかはよくわかっていません。

 

過去の研究では、森林地帯に生息するヒョウほどメラニンの異常が起き、黒くなりやすいことが示されています。

遮蔽物の多い場所でさらに目立たなくなれば、それだけ生存確率が上がるため、森林地帯でクロヒョウが生まれるのは理にかなった適応と言えます。

しかし今回クロヒョウが発見されたライキピア郡の動物保護区は、森林地帯ではなく高原です。

これはクロヒョウが、考えられているよりもはるかに広範囲に分布している可能性を示唆しています。

ケニア北部のロイサバ保護区でヒョウを研究しているアンブローズ・レトルアイ氏は、「コミュニティの長老たちは、普段からライキピア高原にクロヒョウがいるのを目撃してきた」と述べ、ヒョウが黒くなる理由については、「今後さらに研究を続ける必要がある」と強調しています。

 

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写真家のウィル・バラード・ルーカス氏も、鮮明なクロヒョウの姿をカメラに収めています。

 

 

ルーカス氏はこの地域でクロヒョウが目撃されているという情報を聞き、ヒョウの通り道にいくつかのカメラトラップを仕掛けました。

モーションセンサーのほとんどはハイエナに反応しましたが、カメラは闇に紛れるクロヒョウの姿もとらえていました。

 

クロヒョウの鮮明な画像は非常に珍しいものです。

 


 

 

かなで
かなで

クロヒョウはアジアではよく目撃されてるみたいだよ

せつな
せつな

闇に光る眼がかっこいい……

 

 

 

Reference: ScienceAlert