犬は雑音の中から自分の名前を聞き分ける:人間の赤ちゃんよりも高い能力

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Image by anialaurman from Pixabay

騒々しい環境の中でも自分が興味のある事に関する言葉には反応してしまう、これを「カクテルパーティー効果」といいます。人間の聴覚は平たく言えば都合よく出来ていて、あらゆる雑音の中から関心のあるワードだけを選択しています。

もちろんこれは生きていくために必要なスキルでもあります。全ての音に反応していたらおそらく頭の中は混乱してしまうでしょう。

実はこのカクテルパーティー効果は人間だけに起こる現象ではありません。

最近の研究ではそれが犬にも起こることがわかりました。

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犬は人の赤ちゃんよりも自分の名前を聞き取る能力がある

 

Animal Cognitionに掲載された新しい研究によると、犬は人間の赤ちゃんよりも特定の言葉を選ぶ能力に長けています。

メリーランド大学の研究者は成人した大人と乳児、そして犬に対象に、ノイズの中で特定の単語を聞き分けることができるかどうかを調査しました。

まず対象者(と犬)はブースに入れられます。

そこでは2つの方向から自分の名前を含む同じ音節の複数の名前を呼びかけられます。

名前だけでは選択が容易なので名前と一緒にバックグラウンドノイズが加えられます。これは3つのレベルに分かれていて段階が増すごとにノイズが増え名前を聞き取りにくくなっていきます。

 

実験の結果は、まず人間の大人についてはどのノイズレベルでも正確に自分の名前を識別することができました。

次に乳児はノイズレベルが最低のときだけ名前に反応しましたが、レベル2、レベル3とノイズが大きくなると名前を識別できなくなりました。

最後に犬ですが、彼らはレベル1とレベル2のノイズをクリアし自分の名前を識別することができました。(レベル3は識別できませんでした)

 

この結果は意外なものに思われますが、研究著者のRochelle Newman氏は、犬の進化の過程を考えれば納得できる結果だと述べます。

 

犬は周りの人間に注意を払い進化してきた社会的な生き物です。ある意味では、犬は人間の乳児と比較して本当に良いものと言えます。

 

これは乳児よりも犬のほうが役に立つということではありません。(もちろん!)

研究者は乳児がレベル1でしか自分の名前を識別できないのは、単純に発達の途中にあるからだと結論づけています。

 

また実験は人間のために働いている職業犬――介護犬や捜索救助犬、爆発物探知犬など――も対象にしています。

彼らは飼われている犬以上に自分の名前を識別する能力に長けていました。

これは職業犬が特別な訓練を受けていることや、ハンドラーが一貫して自分の名前を呼ぶ傾向があるためだと考えられています。

 


 

カクテルパーティー効果が犬にも通用するという事実は、普段犬を飼っている私たちにどのようなことを教えてくれるのでしょうか。

 

研究者は職業犬を扱う人に対してアドバイスをしています。それはもしあなたが騒々しい場所にいるならば、大きな声をあげるか犬の近くまで移動するべきだということです。

どれだけ訓練された優秀な犬でもレベル3のノイズのなかでは名前を識別することが困難です。これは特に介護サービスに従事する犬に対しては有益な指摘となります。

 

また研究者は職業犬ではない犬を飼う人達にもアドバイスをしています。

それは、犬の名前を呼んでもこちらに来ないからといって飼い主が憤慨するべきではない、というものです。

屋外には様々な音が飛びかっておりあなたの犬はそれらをノイズとして聞いています。実験でもあったように少しのノイズならば問題ないですが、あまりにうるさい環境の場合、単に犬は名前を聞き取れていないだけの可能性があります。

ですから何度呼んでも飼い主の元にやってこないからといって犬を責めないであげて下さい。彼らもノイズの海の中で不安なのかもしれません。

 

……家の中で名前を呼んでるのにこちらにやってこない?それは飼い主の教育方針に任せることにしましょう。

 

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References:mnn

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