ニュージーランド国立大気水圏研究所(NIWA)は、冷凍保存していたアザラシの糞の中からUSBを発見したと報告しています。
糞は「ヒョウアザラシ (Leopard seal)」のもので、天然資源の持続可能性について研究しているNIWAが、1年前に自然環境で採取したものです。
NIWAはアザラシの糞を分析することで、個体や種全体の健康状態を把握しています。
長い期間冷凍状態にあったUSBはいまだ機能を失っておらず、中にはアザラシの画像や映像ファイルが残されていました。
NIWA is searching for the owner of a USB stick found in the poo of a leopard seal…
— NIWA (@niwa_nz) February 5, 2019
Recognise this video? Scientists analysing the scat of leopard seals have come across an unexpected discovery – a USB stick full of photos & still in working order! https://t.co/2SZVkm5az4 pic.twitter.com/JLEC8vuHH0
上の映像は青いカヤックに乗った撮影者が、親子とみられるアザラシを映したものです。
これがいつ頃またどこで撮影されたのかははっきりしておらず、NIWAは心当たりのある人に連絡を呼び掛けています。
アザラシの糞からUSBを発見したNIWAのジョディ・ウォーレン氏は今回の件について、「アザラシのような素晴らしい動物がこのようなものを体内に宿していたことのほうが心配だ」と述べ、海洋汚染が南極域にまで広がっている現状に懸念を示しています。
ヒョウアザラシの糞は、一部の人たちにとって金と同じくらいの価値があります。
南極圏にのみ生息するヒョウアザラシの分析は、気候変動やプラスチック汚染の現状についての貴重な情報を科学者にもたらします。
アザラシの糞を調べるのは地道で大変な作業なんだって
USBがどうやってアザラシの体内に入ったのかが謎だ……
Reference: NIWA