蚊を退治する新しい方法:Skrillexの曲が蚊の行動を抑制するという研究結果

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蚊は刺されるとかゆいだけでなく様々な病気を媒介することで世界中から敵意の目が向けられています。

公衆衛生の行き届いていない地域では蚊の発生を抑えることが急務の課題です。

そんな蚊を退治するための商品には殺虫剤や蚊取り線香、電撃ラケットなど数多く販売されていますが、今回そこに新たな方法が加わることになるかもしれません。

 

昆虫研究者たちのグループによると蚊はエレクトロミュージックが弱点です。

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Skrillexの曲で蚊が交尾や吸血行動をしなくなった

 

3月25日にActaTropica誌に掲載された研究の著者は、蚊の行動を抑制するための“環境にやさしい代替手段”として大音量の音楽を使用することができないかと考えました。

蚊が媒介するジカウイルスやデング熱、マラリアなどの致命的な病気の感染を防ぐため世界中で対策が必要とされているなか、彼らは大音量の音楽が蚊の行動(生殖を含む)を中断させることができるとしています。

 

研究では12時間食事を与えられていない雌の蚊が入ったケージの側にスピーカーを設置し、そこから音楽を流してその行動を観察しました。

ケージには雌が交尾をするための雄の蚊と、蚊の食事(吸血)となるハムスターが入れられています。

 

研究者たちが選んだ音楽は、アメリカのエレクトロミュージシャンSkrillex(スクリレックス)の「Scary Monsters and Nice Sprites」でした。

 

Skrillex – Scary Monsters And Nice Sprites (Official Audio)

Skrillex – Scary Monsters And Nice Sprites (Official Audio)

 

これが選ばれた理由は絶えずピッチが上昇し過度に“うるさい”ためでした。

 

実験の結果、Skrillexの曲が流れている間ケージの蚊のほとんどは交尾も吸血行動も行いませんでした

またSkrillexのケージの蚊は曲が終わった後ようやくハムスターを見つけ吸血行動をとりますが、そこで得た血液の量は対照群のものより少なかったこともわかりました。

さらに交尾行動の数も対照群と比べて約5倍減少していました。

(一方で対照群として置かれた別のケージ(音楽が流れないケージ)にいる蚊はすぐに交尾を始め、30秒以内にハムスターに飛びつきました)

 

なぜこんなことが起こったのでしょうか。

研究の著者は蚊の羽が出す音が彼らの行動に関連していると述べます。

 

交尾がうまくいくためには、雄の蚊が聴覚を使い相手の飛行トーンと自分のものとを調和させる必要があります。

 

音楽の攻撃的なビートが蚊の羽の持つトーンに影響することで蚊が混乱した、と研究者たちは結論づけています。

 

 

 


 

以前に行われた別の研究でも、人為的な騒音が昆虫の行動を混乱させることが示されています。

葉を主食とする昆虫がオーディオオシレーターからのパルスとチャープ信号にさらされると食事から気を逸らされることや、ロックバンドAC / DCのクラシック「Back in Black」を聞かされた甲虫はそうでない甲虫よりも食べるアブラムシの量が少ないことなどがわかっています。

 

蚊の場合大音量の音楽が羽に影響するのはなんとなく想像できますが、それによって食欲も減退してしまうというのは驚きの結果です。

Skrillexの曲だけでなく、ほかの“うるさい”曲でも同じ効果があるのか非常に興味深いところです。

 

研究が進むことで蚊の行動を抑制するための音楽が発表されるようになれば面白いですね。

 

 

References:LiveScience

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