ジャイアントパンダは菜食主義の肉食動物。竹が大好物なのには理由があった

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白と黒の模様が特徴的なジャイアントパンダは一日中竹や笹の葉を食べることで知られています。

一日の半分以上を食べることに費やし、その量は多い時で20kg近くに及びます。

ジャイアントパンダはその愛くるしい見た目とは裏腹に分類上は熊の一種です。

彼らの親せきともいえる熊はそのほとんどが肉食ですが、なぜジャイアントパンダだけが竹を主食とした草食へと進化したのでしょうか。

最近の調査によるとジャイアントパンダは今でも肉食動物であることがわかっています。

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ジャイアントパンダが主食とする竹の成分は肉の成分と似ている

 

北京にある中国科学院の研究者Fuwen Wei氏たちのグループは長年ジャイアントパンダの食習慣を追跡してきました。

ジャイアントパンダは竹や笹を主食とするため草食動物とみられてきましたが、分類上は肉食動物である熊と同じ系統にあります。

研究者たちはなぜジャイアントパンダだけが肉食の習慣をやめ草食になったのかについて知りたいと考えていました。

 

Wei氏たちが注目したのは主食である竹です。

竹はタンパク質が豊富である一方、繊維の含有量が少ない植物です。

タンパク質は肉食動物にとって必要不可欠な栄養素で体や筋肉を作るのに適しています。

また繊維の量が少ないことはジャイアントパンダの消化を助けています。

過去の調査では、ジャイアントパンダの消化器官が短く繊維の分解にとても時間がかかることが明らかになっています。

繊維を豊富に含む植物を食べる草食動物とは異なり、ジャイアントパンダが植物の中でも繊維が少なくまたタンパク質が多い竹を好む背景には何らかの要因があります。

研究者たちは、ジャイアントパンダはその進化の過程において肉食をやめたのではなく、肉の成分に最も似た食べ物として竹を選んだのではないか、という仮説を立てました。

 

Wei氏は竹のタンパク質と一日で消費する量から考えるとジャイアントパンダは今でも肉食動物である、と語ります。

 

食べる物に基づけばジャイアントパンダは絶対に草食動物ですが、摂取され吸収された食事の栄養素を考えると肉食動物に属しています。

 

Wei氏たちの調査では、ジャイアントパンダの母乳や糞から高レベルのタンパク質が検出されています。

これは肉食動物にみられる傾向です。

また彼らの手は肉食である熊とは違い、物を掴むことができるように進化してきました。

竹や笹を自由に掴み食べることで、肉食で得られるのと同等のタンパク質を摂取することができます。

 

研究者たちはジャイアントパンダは草食動物などではなく、野生の猫や狼のような“超”肉食動物であると結論づけています。

 


 

白と黒の巨体でありながら竹や笹を好むギャップが愛らしいジャイアントパンダが、実は肉と同じ成分をもつ植物として竹を食べていたというのは驚きです。

もしかしたらジャイアントパンダは、地球で最も古い菜食主義者、もしくはヴィーガンといってもいいのかもしれませんね。

 

 

References:ScienceAlert

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